・・・前回、仕事をするには計画を建てること、と云う話をした。
さて、仕事とは何をすることでしょうか。
・・・いろいろな仕事の分類がありますが、ものを売る仕事、運ぶ仕事、製造する仕事。
それは仕事の種類、職種のような分け方ですが、私がここで言う仕事とは何をすることかと云うのは、どんな仕事でも、現状を支えている維持と、よりやり易く、効率良くするための改善という二種類に分ける事が出来るということです。
・・・維持と云うのは特に計画を立てなくても、マニュアルや手順が決まっていて、誰がやっても同じやり方になって、結果が決まっている仕事です。
・・・それに対して、改善と云うのは維持している仕事を更に出来上がりの品質を上げたりコストを下げたり、生産性を上げたりして、維持している仕事の質を上げるための仕事です。
したがって、改善をするためには、維持している仕事の現状の解析から始めて、何が一番劣っているのか、利益?、品質?、生産性?、納期?更に利益が劣っているのなら、その理由は?、と解析していくことによって、今やらねばならないことを明確にして、課題が明らかになれば計画を建て、実行して、途中で計画対比で評価して、更に計画を見直し実行していき、課題を解決していく。
これが改善活動である。
・・・一般に、おおざっぱに言うと、作業者の仕事は維持の仕事が90%で改善の仕事が10%くらいです。
それに対して、スタッフの仕事は維持が30%で改善が70%です。
勿論、作業者、スタッフの中でも地位が上の者は改善の比率が上がるのは当然です。
部門長の仕事は改善が100%と考えてよいでしょう。
つまり、部門長の仕事の成果は昨日より今日はどれだけ仕事の内容が改善されたが仕事の成果です。
・・・経営者の場合は経営が仕事ですが、昨年の仕事の経営内容を改善・維持するのは、経営者でも執行役員の仕事です。
その会社の仕事が今年どんな事業を新しく始めたか、と云うのが幹部経営者の仕事です。
・・・そういう目で自分の仕事、会社の仕事を見てみると、いかに自分に与えられた仕事を全うしていない人が多いか、良くわかるでしょう。