2013年7月28日追記
作品調査中
「介石老人時七十頭髪目恵白 押印(「第五隆印」の朱文白方印、「□□之印」の白文朱方印)と賛が記されており、野呂介石が70歳(1817年 文化14年)の作で、他の所蔵品が71歳の作品であり近い時期の作品です。箱書は「戊寅(1878年 明治11年)之春 □雲逸人題於□□堂中」とあります。箱裏には「莫道盆池作不成 □梢纔種□齋生 従々有雨君須記 来聴瀟々打葉静 鑑虫? 押印」と「人言喜写桑又言 □写竹喜□多不 □□□神□□□ □□如□只身□ □□□□筆世□日々 芳山散 □□□不言揮毛之一幀 時年戊寅(1878年 明治10年)之六月中浣 和亭 押印」とあり滝和亭が48歳の時の箱書と推察されます。箱裏左には「□西氏蔵幅」という所蔵印があり、巻き止めにも押印されている。明らかに中国画風を見倣う作品と推察され、野呂介入の晩年の代表作とされます。巻き止めには「野呂介石道人画青緑山水図 丁丑(明治10年 1877年)冬十一月写於竹香舎清雲 押印」とあります。
これ以上の箱裏の判読は難しい
近代画家の作品は贋作が多いのですが、といって確実なありきたりな作品の蒐集では面白みがありませんね。ありきたりの作品・・・?、たとえば田能村直入、吉嗣拝山などの明治期の南画家の作品は数千円の価格で取引されています。面白みとは・・、ここが難しいのです。
以前に投稿した野呂介石の作品を簡易な額装に依頼していましたが、先週出来上り週末に受け取ってきました。
山水図 野呂介石筆紙本水墨
画サイズ:縦290*横360
野呂介石の作品は下記の作品も投稿されています。
秋景山水図 野呂介石筆
絹本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2050*横610 画サイズ:縦1300*横465
本日はその野呂介石の3作品目の登場です。
青緑山水図 野呂介石筆
紙本着色 軸先象牙 鑑定箱
全体サイズ:縦2280*横772 画サイズ:縦1590*横620
明らかに中国絵画様式の影響を受けた作品です。
青緑山水画と呼ばれる南画の大幅の作品です。
痛みがありますが、出来としてはいい作品です。
賛には下記のようにあります。
岩の表現が巧みです。
人の表現もまた巧みです。
力の入れ具合の表現が実にうまく面白い。
舟を漕ぐ人、投網をする人、生活する人々が細やかに描かれています。
これはまた曳舟をする人々でしょうか?
船頭さんと客の話し声が聞こえるかのようです。
高士と従者か? 従者が持つのは琴か?? このような細かいところを快くまで楽しめるのが収集の醍醐味で、美術館ではこうはいきません。
行商の人も描かれています。南画には珍しくたくさんの人の息遣いが聞こえます。
友人同士のような人もいます。
釣りを楽しむ親子?らしき人も描かれています。さて何匹釣れたかな?
本作品は野呂介石のなかなか面白い作品かと・・・。季節は夏から秋・・。
木々の表現も巧みです。
巻止め、箱書きなど多々ありますが判読中です。滝和亭の箱書きらしいのですが、あまりに達筆すぎて家内も判読に難航・・。
ともかく愉しめる作品です。
これは自画自賛ですが、「面白み」のある作品のひとつではないかと思っています。
作品調査中
「介石老人時七十頭髪目恵白 押印(「第五隆印」の朱文白方印、「□□之印」の白文朱方印)と賛が記されており、野呂介石が70歳(1817年 文化14年)の作で、他の所蔵品が71歳の作品であり近い時期の作品です。箱書は「戊寅(1878年 明治11年)之春 □雲逸人題於□□堂中」とあります。箱裏には「莫道盆池作不成 □梢纔種□齋生 従々有雨君須記 来聴瀟々打葉静 鑑虫? 押印」と「人言喜写桑又言 □写竹喜□多不 □□□神□□□ □□如□只身□ □□□□筆世□日々 芳山散 □□□不言揮毛之一幀 時年戊寅(1878年 明治10年)之六月中浣 和亭 押印」とあり滝和亭が48歳の時の箱書と推察されます。箱裏左には「□西氏蔵幅」という所蔵印があり、巻き止めにも押印されている。明らかに中国画風を見倣う作品と推察され、野呂介入の晩年の代表作とされます。巻き止めには「野呂介石道人画青緑山水図 丁丑(明治10年 1877年)冬十一月写於竹香舎清雲 押印」とあります。
これ以上の箱裏の判読は難しい
近代画家の作品は贋作が多いのですが、といって確実なありきたりな作品の蒐集では面白みがありませんね。ありきたりの作品・・・?、たとえば田能村直入、吉嗣拝山などの明治期の南画家の作品は数千円の価格で取引されています。面白みとは・・、ここが難しいのです。
以前に投稿した野呂介石の作品を簡易な額装に依頼していましたが、先週出来上り週末に受け取ってきました。
山水図 野呂介石筆紙本水墨
画サイズ:縦290*横360
野呂介石の作品は下記の作品も投稿されています。
秋景山水図 野呂介石筆
絹本水墨淡彩 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦2050*横610 画サイズ:縦1300*横465
本日はその野呂介石の3作品目の登場です。
青緑山水図 野呂介石筆
紙本着色 軸先象牙 鑑定箱
全体サイズ:縦2280*横772 画サイズ:縦1590*横620
明らかに中国絵画様式の影響を受けた作品です。
青緑山水画と呼ばれる南画の大幅の作品です。
痛みがありますが、出来としてはいい作品です。
賛には下記のようにあります。
岩の表現が巧みです。
人の表現もまた巧みです。
力の入れ具合の表現が実にうまく面白い。
舟を漕ぐ人、投網をする人、生活する人々が細やかに描かれています。
これはまた曳舟をする人々でしょうか?
船頭さんと客の話し声が聞こえるかのようです。
高士と従者か? 従者が持つのは琴か?? このような細かいところを快くまで楽しめるのが収集の醍醐味で、美術館ではこうはいきません。
行商の人も描かれています。南画には珍しくたくさんの人の息遣いが聞こえます。
友人同士のような人もいます。
釣りを楽しむ親子?らしき人も描かれています。さて何匹釣れたかな?
本作品は野呂介石のなかなか面白い作品かと・・・。季節は夏から秋・・。
木々の表現も巧みです。
巻止め、箱書きなど多々ありますが判読中です。滝和亭の箱書きらしいのですが、あまりに達筆すぎて家内も判読に難航・・。
ともかく愉しめる作品です。
これは自画自賛ですが、「面白み」のある作品のひとつではないかと思っています。