夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

大津絵 その2 外法の梯子剃り

2010-11-01 06:53:10 | 掛け軸
外法の梯子剃り 大津絵
紙本着色軸装箱入

大津絵の額装が出来ました(大津絵 その1)に続く「大津絵 その2」です。
その3は最近入手し、現在、額装に改装中です


本作品は青森県青森市の骨董品店より購入。わりと高価であり10万ほどしたと記憶しています


民芸品でありますが、古いものはだいぶ少なくなってきています。しかし、不景気により最近は古いものでも、かなり安くなってきています



外法(げほう):寿老人のことを指します。大津絵の代表というと、今でこそ「鬼の寒念仏」や「藤娘」がすぐに思い浮かびますが、元来、この「外法と大黒の梯子剃り (寿老人)」も相当に人気のあった絵柄のようです。長頭の寿老人の頭に梯子を掛け、禿頭を剃る大黒という図は、最初は単純な戯画だったかもしれませんが、江戸中期頃より諷刺画としても描かれるようになり、心学者の教えを道歌にして添えるようになりました。
「寿老人子鹿の年も暮れにけり」「福も寿も登りつめたる頂ははだかになってすべりそうなり」
「高慢の高い頭をはしごにてそりこぼつのはふくのかみゆひ」
財(大黒)を追い求める事ばかりでは寿(寿老人)を損ねるという意味にもとれますし、欲は程々に押さえる (剃る)べしともとることができます。いずれにせよ、大津絵十種にも選ばれる代表的な図柄で、「長命を得る」効果があるとも伝えられています。


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2 コメント

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うーん、ナルホド (米吉)
2010-11-02 08:06:27
外法の梯子剃り・・・解説を読まずに、繪を拝見しただけではふふっとかクスクスでおしまいになりそうなところですが。
何と奥深い教えのある大津繪、連載となるのでしょうか?
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連載 (夜噺骨董談義)
2010-11-02 23:22:26
残念ながら私は大津絵を3種類しか所有していないので、あと1回です
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