夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

心休まる日本画の風景 至春 信太金昌筆

2021-12-20 00:01:00 | 日本画
本日はちょっとマイナーな同郷の日本画家の作品の紹介です。



至春 信太金昌筆
紙本着色額装 誂黄袋+タトウ 
F2号 全体サイズ:横390*縦340 画サイズ:横243*縦192



信太金昌は大正9年(1920)1月19日 秋田県山本郡金岡村に生まれています。



画歴は下記のとおりです。

東京美術学校日本画科在学中、1943年第6回文展に「干潮」初入選。
44年東京美術学校卒業。戦後当初は日展に出品。
47年第1回展より創造美術展に出品。
50年第3回創造美術展で「秋」佳作賞。
創造美術協会が新制作協会日本画部として合流した51年第15回新制作協会展で「森の夢」新作家賞を受賞。
52年第16回新制作協会展で「伝説のある森」再度新作家賞受賞。
翌53年新制作協会日本画部会員となっています。
平成27年1月6日死去。94歳



信太金昌の他の作品での言葉を借用すると「草間から私は春をのぞき込んでいた。暗く重々しい日本海から逃れたくて私は古里の草原に足をとめていた。あの荒々しい津軽の海とは対象的な世界の静寂さがみなぎっていた。静止の世界から次の季節へ移行して行く草々のかすかにゆれる姿と私の吐く息が交錯して、この一角に幻想のひゞきが胸にせまって来た。すると単なる現象の自然の姿を私は絵に置きかえて見たくなった。もう私には実在する時間感覚がなくなって、自然の悠遠の境に私の幻想の接点を見出そうとしていた。」という季節感も持った信太金昌の絵画の世界です。



小生が結婚した時に母から譲り受けたのが、信太金昌の描いた瀧の絵の作品でした。その作品は今でも大切に男の隠れ家に飾られています。



おそらく父や母と親交のあった福田豊四郎氏の紹介もあったのでしょう。福田豊四郎氏とは同郷ということや新制作協会のメンバーという共通点がありますから・・。



それほど著名でないため贋作はまずありません。安心していい作品を揃えられるのは奥村厚一と共通でしょう。

 

心休まる日本画の風景の作品をお望みの方にはお勧めの日本画家です。本作品の入手費用は2000円なり・・・






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