いままで迷路に迷い込みながら、蒐集してきた「釧雲泉」の作品ですが、少しずつ理解度が深まってきました。未だに未熟なところで判断に迷うことがありますが・・・。
寛政壬子浅絳山水図 釧雲泉筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製加工 合箱
全体サイズ:縦1820*横420 画サイズ:縦1060*横360
賛には「壬子季夏冩於黄備之寓居 岱就 押印」とあり、1792年(寛政4年)夏に吉備、岡山滞在時34歳の作。
印章は「釧就」、「仲孚」の白文朱方印の累印が押印されています。
この当時の作品は後年に作品より評価が高いようです。模索しながら描いてる時期でしょうが、後年の重苦しさよりもこの当時の自由奔放さが評価されているようです。
評価が高いために後年の作ほどではないですが、贋作もあるようで、最近紹介した作品で最終的に贋作と判断した作品もあります。
南画の作品は迷路です。出来や落款、印章からだけでは難しく、その作品の雰囲気が読み込めないといけないようです。
さ~て、本作品はいいように思いますが、最終判断はじっくりと鑑賞したあとでのこととなります。
ここまでして迷路に入り込む必要がないという方もおられるでしょうが、骨董を趣味としたことのない方のご意見であり、仕事も趣味もいずれもいつかは迷路に入り込む時期があるものと割り切らざる得ないもののようです。
最終的にいいものだけが遺ったときは、充実感のあるものです。たとえ本ブログのようにガラクタばかりでもね
本作品の一年後に描いた下記の作品と並べてみました。
寛政浅絳山水図 釧雲泉筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製加工 合箱
全体サイズ:縦1850*横568 画サイズ:縦1413*横461
左の作品は、賛より製作時期が1793年(寛政5年)陰暦11月と解ります。同じく備前に居た頃と推察されます。このように検証するにあたり、同時期の作品を比較してみるのが有効なようです。一年後の作品のほうがやはり出来はいい。
さらには最近紹介した作品も比較・・、本日はここまで・・。
寛政浅絳山水図 その2 伝釧雲泉筆紙本水墨淡彩軸装 軸先 合箱
全体サイズ:縦2075*横452 画サイズ:縦1306*横320
さて手前の刀剣は古刀で室町末期の作で、「南都住金房左衛門尉政定作」。鑑定は真作であり、研ぎなどのメンテナンスが終わりました。
刃紋も見事な作とのことで筋がよいものと・・・。
今では刀の人気も下火らしいですが、本作品は家の伝世の作ゆえ大切にしておくべき作品と心得ております。ただし物騒なものだけに息子に見られないように、こっそり夜中にメンテしたり、鑑賞したり・・・。
*掛け軸の防虫剤と刀剣は相性が悪いらしい。保管はまた難しくなります。掛け軸は湿気を嫌い、漆器は乾燥を嫌う。保管は矛盾するものを複数扱うとますます難しくなります。
寛政壬子浅絳山水図 釧雲泉筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製加工 合箱
全体サイズ:縦1820*横420 画サイズ:縦1060*横360
賛には「壬子季夏冩於黄備之寓居 岱就 押印」とあり、1792年(寛政4年)夏に吉備、岡山滞在時34歳の作。
印章は「釧就」、「仲孚」の白文朱方印の累印が押印されています。
この当時の作品は後年に作品より評価が高いようです。模索しながら描いてる時期でしょうが、後年の重苦しさよりもこの当時の自由奔放さが評価されているようです。
評価が高いために後年の作ほどではないですが、贋作もあるようで、最近紹介した作品で最終的に贋作と判断した作品もあります。
南画の作品は迷路です。出来や落款、印章からだけでは難しく、その作品の雰囲気が読み込めないといけないようです。
さ~て、本作品はいいように思いますが、最終判断はじっくりと鑑賞したあとでのこととなります。
ここまでして迷路に入り込む必要がないという方もおられるでしょうが、骨董を趣味としたことのない方のご意見であり、仕事も趣味もいずれもいつかは迷路に入り込む時期があるものと割り切らざる得ないもののようです。
最終的にいいものだけが遺ったときは、充実感のあるものです。たとえ本ブログのようにガラクタばかりでもね
本作品の一年後に描いた下記の作品と並べてみました。
寛政浅絳山水図 釧雲泉筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製加工 合箱
全体サイズ:縦1850*横568 画サイズ:縦1413*横461
左の作品は、賛より製作時期が1793年(寛政5年)陰暦11月と解ります。同じく備前に居た頃と推察されます。このように検証するにあたり、同時期の作品を比較してみるのが有効なようです。一年後の作品のほうがやはり出来はいい。
さらには最近紹介した作品も比較・・、本日はここまで・・。
寛政浅絳山水図 その2 伝釧雲泉筆紙本水墨淡彩軸装 軸先 合箱
全体サイズ:縦2075*横452 画サイズ:縦1306*横320
さて手前の刀剣は古刀で室町末期の作で、「南都住金房左衛門尉政定作」。鑑定は真作であり、研ぎなどのメンテナンスが終わりました。
刃紋も見事な作とのことで筋がよいものと・・・。
今では刀の人気も下火らしいですが、本作品は家の伝世の作ゆえ大切にしておくべき作品と心得ております。ただし物騒なものだけに息子に見られないように、こっそり夜中にメンテしたり、鑑賞したり・・・。
*掛け軸の防虫剤と刀剣は相性が悪いらしい。保管はまた難しくなります。掛け軸は湿気を嫌い、漆器は乾燥を嫌う。保管は矛盾するものを複数扱うとますます難しくなります。