先週末は墓掃除・・。
三回目のワクチン接種した家内は作業は眺めるだけ・・、よって息子は大健闘。
さて、本日は明末から清朝のかけての赤絵の作品です。呉須赤絵に餅花手、古染付に天啓赤絵、そして南京赤絵、さらには五彩手と明末から清朝にかけての中国民窯の作品は魅力が一杯ですね。
上記写真は左が天啓赤絵、右が本日紹介する南京赤絵の作品で、各々ともに角皿となっています。
伝南京赤絵 花鳥文六寸角皿
誂箱
幅181*奥行178*高さ38
あらためて南京赤絵の作品の特徴を記していきます。
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南京赤絵:今から350年くらい前の中国明時代末期から清王朝初期に掛けて景徳鎮の民窯で作られた南京赤絵。17世紀に入ると各地で農民の反乱が相次ぎ明王朝は衰退しその結果景徳鎮の官窯は消滅したが、民窯はしたたかに生き残りむしろ自由闊達な赤絵を作りはじめた。これを南京赤絵という。
南京赤絵の特徴
① 南京赤絵の生地の多くは従来の青味が強い白ではなく乳白色を帯びていているが、これは色彩を一層際立たせる効果があります。
② 絵付けには天啓赤絵と違い基本的に染付けは用いず、色釉だけで彩色され、その色数も初期は赤、緑、黄と少なく作風はきわめて豪放です。その後、紺青、紫、黒、褐色などの色が増えるとこれらの色数を組み合わせ繊細華麗な五彩と称される作風へ変化しました。
③ 当時の主要な輸出品で西欧諸国に売ったものは壷や花生けや蓋ものなど大作が多いが、日本に輸出したものは茶道具あるいは鉢や小皿中皿など食器が多い。
④ デザインも日本人好みの余白を十分とった絵画的な構成になっています。
⑤ 器の縁は虫喰いがあり、また鉄釉いわゆる口紅というもので隈取してあることが多い。
⑥ 高台内は車輪高台で、砂付高台だが、例外もある
⑦ 評価は寸法によって大いに違い、辺20センチ程度の大きめの作品はかなり高価だが、辺12センチの同じような皿だと数が多く評価が下がる。
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なお南京赤絵の資料として下記の作品があります。
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参考作品 なんでも鑑定団出品作
南京赤絵花紋角皿
200角
鑑定額:500万円(これは一桁違うと思います)
評:今から350年くらい前の中国明時代末期から清王朝初期に掛けて景徳鎮の民窯で作られた南京赤絵。当時の主要な輸出品で西欧諸国に売ったものは壷や花生けや蓋ものなど大作が多い。ところが日本に輸出したものは茶道具あるいは鉢や小皿中皿など食器が多い。デザインも日本人好みの余白を十分とった絵画的な構成になってるという。縁は鉄釉いわゆる口紅というもので隈取してある。これは南京赤絵の手法とのこと。
寸法は1辺20センチでこれが1辺12センチの同じような皿だとわずかに30万円になる。
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本作品は大きさは大きい部類です。ただし本作品には口縁を鉄釉で施しいません。
この点は後学とする必要がありそうです。天啓・南京赤絵になると多くの作品が口縁を鉄釉で施していますが、これは口縁が虫喰いなどの胎土の粗雑さを隠すためとされています。
高台にも砂付き高台が見られず綺麗な状態になっています。
さて、この作品が南京赤絵か否かは後学とします。時代の下がった五彩手かな?というのが現在の推測です。
ところで先日テレビで清王朝が所蔵していた作品を買い戻している中国人の蒐集家達の特集が放映されましたが、
中国では民窯の作品より、官窯の精密な作品がものすごい人気ですがこれもお国柄かな。
三回目のワクチン接種した家内は作業は眺めるだけ・・、よって息子は大健闘。
さて、本日は明末から清朝のかけての赤絵の作品です。呉須赤絵に餅花手、古染付に天啓赤絵、そして南京赤絵、さらには五彩手と明末から清朝にかけての中国民窯の作品は魅力が一杯ですね。
上記写真は左が天啓赤絵、右が本日紹介する南京赤絵の作品で、各々ともに角皿となっています。
伝南京赤絵 花鳥文六寸角皿
誂箱
幅181*奥行178*高さ38
あらためて南京赤絵の作品の特徴を記していきます。
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南京赤絵:今から350年くらい前の中国明時代末期から清王朝初期に掛けて景徳鎮の民窯で作られた南京赤絵。17世紀に入ると各地で農民の反乱が相次ぎ明王朝は衰退しその結果景徳鎮の官窯は消滅したが、民窯はしたたかに生き残りむしろ自由闊達な赤絵を作りはじめた。これを南京赤絵という。
南京赤絵の特徴
① 南京赤絵の生地の多くは従来の青味が強い白ではなく乳白色を帯びていているが、これは色彩を一層際立たせる効果があります。
② 絵付けには天啓赤絵と違い基本的に染付けは用いず、色釉だけで彩色され、その色数も初期は赤、緑、黄と少なく作風はきわめて豪放です。その後、紺青、紫、黒、褐色などの色が増えるとこれらの色数を組み合わせ繊細華麗な五彩と称される作風へ変化しました。
③ 当時の主要な輸出品で西欧諸国に売ったものは壷や花生けや蓋ものなど大作が多いが、日本に輸出したものは茶道具あるいは鉢や小皿中皿など食器が多い。
④ デザインも日本人好みの余白を十分とった絵画的な構成になっています。
⑤ 器の縁は虫喰いがあり、また鉄釉いわゆる口紅というもので隈取してあることが多い。
⑥ 高台内は車輪高台で、砂付高台だが、例外もある
⑦ 評価は寸法によって大いに違い、辺20センチ程度の大きめの作品はかなり高価だが、辺12センチの同じような皿だと数が多く評価が下がる。
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なお南京赤絵の資料として下記の作品があります。
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参考作品 なんでも鑑定団出品作
南京赤絵花紋角皿
200角
鑑定額:500万円(これは一桁違うと思います)
評:今から350年くらい前の中国明時代末期から清王朝初期に掛けて景徳鎮の民窯で作られた南京赤絵。当時の主要な輸出品で西欧諸国に売ったものは壷や花生けや蓋ものなど大作が多い。ところが日本に輸出したものは茶道具あるいは鉢や小皿中皿など食器が多い。デザインも日本人好みの余白を十分とった絵画的な構成になってるという。縁は鉄釉いわゆる口紅というもので隈取してある。これは南京赤絵の手法とのこと。
寸法は1辺20センチでこれが1辺12センチの同じような皿だとわずかに30万円になる。
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本作品は大きさは大きい部類です。ただし本作品には口縁を鉄釉で施しいません。
この点は後学とする必要がありそうです。天啓・南京赤絵になると多くの作品が口縁を鉄釉で施していますが、これは口縁が虫喰いなどの胎土の粗雑さを隠すためとされています。
高台にも砂付き高台が見られず綺麗な状態になっています。
さて、この作品が南京赤絵か否かは後学とします。時代の下がった五彩手かな?というのが現在の推測です。
ところで先日テレビで清王朝が所蔵していた作品を買い戻している中国人の蒐集家達の特集が放映されましたが、
中国では民窯の作品より、官窯の精密な作品がものすごい人気ですがこれもお国柄かな。