夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

天目台を購入しました

2010-10-09 07:59:32 | 陶磁器
北宋耀州窯青磁劃花鳥紋様茶碗
径126*高さ49*高台径32

こちらの社宅には天目台がなく、インターネットオークションにて購入。



なにやら共箱らしい箱書きのある箱に入っています。詳細はわかりません




「輪島 弘悦作」・・輪島塗の角藤弘悦??






早速、お気に入りに小振りな青磁のお茶碗で濃茶を一服




小振りで非常に薄く出来ていて、瀟洒なお茶碗です。内側に菊花と鳳凰?の豪奢な文様があります。




耀州窯は華北の窯で唐末から五代には青磁を焼いていましたが、北宋中期以降に隆盛し、毎年皇帝への貢物を製作する窯として知られています。

オリーブグリーンの深みのある色と手彫紋様の劃花や型押の印花を装飾の特徴とします。

手彫紋様は、紋様の輪郭線に斜めに刃を当てる技法(片切り彫り)によるもので、この装飾技法は江南の窯にまで影響が及んでいます。本作品はその特徴を備えた作品と思われます。


耀州窯のこのような作品には後世の模造品が多いので、購入先から耀州窯作品の見極めるポイントを指導されました。

1、灰色がかった土が固く焼きしまっている点。




2、高台が小さくしまってよく削りだされていることは、この窯の特徴ですが、よいものは高台内に鉄釉を塗ったような渋茶色のあがりをしており、すこし高台内に砂がついた感じのものが多いです。まず高台にしまりがなければだめです。コピーのレベルもあがっていますが、このへんまでうまくできているものはありません。




3.裏側で高台の外から口辺にかけて、しのぎのように何本もの筋を刻んでいますが、コピーはこの筋のきさみの線が均一なのです。本歌はこの線が不均一で細いのも太いのもあります。

4.青磁の色は暗いのから、やや明るいのまで草色のなかにいろいろありますので、色かせはなんともいえませんが、青磁の釉薬に気泡があります。もちろんコピーにもありますが、この気泡の感じもポイントの一つです。耀州窯は別名を北方青磁ともいい、石炭で高温に焼かれている窯です。だから青磁の釉薬にも焼き物自体が焼きしまっている窯です。

5.中国陶磁は発掘のものですから、発掘の痕跡がかせなどに残っている場合があります。しかし全くないものも硬質のやきものには多いのです。青磁でもとくに耀州窯ではかせなどはありません。


下の写真はよく出来た北宋耀州窯青磁碗の偽物









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