夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

能代の冬 福田豊四郎筆 昭和10年頃 その149

2023-10-30 00:01:00 | 掛け軸
掛軸のメンテは予算の都合などでひとつの作品でもときおり数度に分けて行うことがあります。下記の掛け軸は2度のメンテを経ております。



霧降之瀧 山元櫻月筆
絹本着色軸装 軸先骨欠損 共箱(初号春汀銘)
全体サイズ:横550*縦1960 画サイズ:横420*横1290

 

*軸先小口ふさぎ直し(新象牙の軸先に使替え) 2019年2月
**2023年10月:改装+一部染抜き(これは締め直する) 
                     30,000円
     共箱に付、多当紙新調       1,000円



さて本日は、福田豊四郎の初期の頃(昭和10年頃)の作品がいくつか入手できましたでそのひとつを紹介します。


「能代の冬」と題された作品です。

能代の冬 福田豊四郎筆
紙本水墨淡彩軸装 軸先木製 合箱題名付共シール
(為書:「大湯千葉様」宛)
全体サイズ:縦2000*横450 画サイズ:縦1360*横325

 
 
この作品は郷里からではなくインターネットオークションにて66,000円にて落札した作品です。



上流から能代にて流されてきた伐採された杉、川は米代川でしょうね。



戦前から戦後すぐの頃の郷里の風物詩。



木材業を営んでいた当方の実家ですが、祖父や父、叔父らと福田豊四郎はこの頃からすでに親交があったようです。



本作品の作品中の落款と印章は下記写真の左のとおりですが、右の文献資料と一致します。

 

箱にある題名は福田豊四郎のよるものではないでしょう。ただし巻きどめにあった(改装時に箱裏に巻きどめ部分にあった)書き付けをは箱裏に貼り付けたと思われるものは福田豊四郎自身によるものかな?

  

このような巻きどめにある書き付けなどは初期の頃の他の作品でも見たことがあります。改装する際もきちんと保管しておきましょう。













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