夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

墨松図 伝榊原紫峰筆 その7

2018-10-06 00:01:00 | 日本画
9月の3連休の二日目の後半は三保の松原へ・・。



展覧会の出品作が描いたところ・・。あいにく雲がかかって富士山は稜線が少し見えただけ。素足になって砂浜を駆けました。



ということで本日の作品は松・・・。

墨松図 榊原紫峰筆 その7
紙本水墨額装 タトウ入
全体サイズ:縦680*横465 画サイズ:縦490*横280



榊原紫峰の水墨画は好きな世界です。



多くの画家が晩年には水墨画の世界に打ち込むようです。



それはある意味で健常なることのように思います。紙と水墨、日本画の基本なのでしょう。最近の画家の絵の具を厚く塗り重ねたり、スプレーで描くという邪道を許してはいけませんね。



落款と印章は下記のようになっています。昭和40年代の落款と印章に違いはないようです。

 

ところで榊原紫峰の日本画の大家です。興味深い下記の記事をみつけましたので投稿します。

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偽印章:紫峰の作品は、昭和初期から模造品があり特に現在ではそれらの作品も適度な時代感で、一見違和感なく真作に見えるものがあります。下は昭和初期頃の品物に捺印されていましたが、真印の「紫峰印信」に比べ、「糸」のバランスが違います。この印章が押印されていた作品は良く描けていましたが当時の画学生による模写品だったそうです。



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そのような詳細の内容は専門家に任せることとし、慎重を期すると本日紹介する作品も「伝」としておくのが無難でしょうが、本音では真作と判断しています。その根拠のひとつが中央の折り目です。贋作にはこのような評価の下がるスケッチ的なことはしません。

*本ブログにて写真だけみて文章を読まれない方は真贋入り混じっていると感じているかもしれませんが、当方は真作と贋作では微妙なところで表現を変えていますのでご了解ください。



話を本筋に戻すと、多くの画家がそうであったように日本画を蒐集する者も最後は墨の世界に誘導されるかもしれませんね。


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