茶室前の縁側は洗濯物の干し場として大繁盛・・。
増改築時から簾の計画はあったのですが、予算オーバーで取り付け未了となっています。
洗濯干しにはブラインドは必要ないらしく、家内は興味なし・・。
仕方なく茶室の前は既製品の廉価なものを購入して付けています。今回資金を調達してようやくロールブラインドの簾を取り付けることとなりました。取付完了後の写真は工事完了後にまた・・・。
さて本日の作品は本作品に押印されている寺崎廣業の初期の印章の確認のための入手でもあります。
朝陽 寺崎廣業筆 明治30年(1897年)頃 その94
水墨着色絹本軸装 軸先象牙 賢玄鑑定箱
全体サイズ:横645*縦2150 画サイズ:横492*縦1210
もともと箱には「蓬莱山」と記されていましたが、当方では「朝陽」と題しました。
大正期に寺崎廣業は山岳図をメインにするようになりますが、この時期の作品はその基になっている作行ですね。
依頼されて描いた吉祥図かもしれませんが、なかなかいい作品になっています。
明治期の寺崎廣業には席画程度でも見るべき作品は多くあります。これが大正期になるとあまりにも多作となり、近年になって評価を下げる原因となっています。
この作品の印章は当方の所蔵品では「月光燈影図」、「萩ニ扇美人図」(ともに伝寺崎廣業)、そして本作品で3作品目となります。著名な「月光燈影図」(1901年 明治34年作 島根県立美術館蔵)に押印されているので初期の印章としては明らかなのですが、押印されて遺っている作品は稀有です。
当方では「たび僧」(思文閣掲載作品)の印影(下記写真右)を大いに参考にしています。当方所蔵の3作品では落款に矛盾は無いですが、「月光燈影図」の印章は微妙に一致しないと思われますが、ただし贋作とは断定していません。「たび僧」と「萩ニ扇美人図」と本作品は一致すると判断され、さらに本作品は落款ともども一致していると断定できます。若干違うという御仁がおられるかもしれませんが、トータル的な判断では真作だと思っています。
*「若干違う。」という神経質な方は、失礼ながら作品の入手に踏み切れない神経質な方が多く、結局いい作品が寄り付いていない(購入に踏み切れない)ようです。知識が優先する方は経験が乏しくなるということなのでしょう。印影を拡大した写真は意外に違って見えるもので、近似した印は実物を寸法を含めての実物比較による確認が必須となりますので、入手しないと経験値や資料が蓄積されません。
さて箱書にある「賢玄」なる人物については詳細は不明です。
「本作品は本作品に押印されている寺崎廣業の初期の印章の確認のため」という冒頭の目的を果たしている作品となります。意外に骨董蒐集は地道な検証が必要な趣味のようです。
男の隠れ家で付けはいるものの、簾もまた結局付けてみないとどういうものがいいものか分からない・・・・
増改築時から簾の計画はあったのですが、予算オーバーで取り付け未了となっています。
洗濯干しにはブラインドは必要ないらしく、家内は興味なし・・。
仕方なく茶室の前は既製品の廉価なものを購入して付けています。今回資金を調達してようやくロールブラインドの簾を取り付けることとなりました。取付完了後の写真は工事完了後にまた・・・。
さて本日の作品は本作品に押印されている寺崎廣業の初期の印章の確認のための入手でもあります。
朝陽 寺崎廣業筆 明治30年(1897年)頃 その94
水墨着色絹本軸装 軸先象牙 賢玄鑑定箱
全体サイズ:横645*縦2150 画サイズ:横492*縦1210
もともと箱には「蓬莱山」と記されていましたが、当方では「朝陽」と題しました。
大正期に寺崎廣業は山岳図をメインにするようになりますが、この時期の作品はその基になっている作行ですね。
依頼されて描いた吉祥図かもしれませんが、なかなかいい作品になっています。
明治期の寺崎廣業には席画程度でも見るべき作品は多くあります。これが大正期になるとあまりにも多作となり、近年になって評価を下げる原因となっています。
この作品の印章は当方の所蔵品では「月光燈影図」、「萩ニ扇美人図」(ともに伝寺崎廣業)、そして本作品で3作品目となります。著名な「月光燈影図」(1901年 明治34年作 島根県立美術館蔵)に押印されているので初期の印章としては明らかなのですが、押印されて遺っている作品は稀有です。
当方では「たび僧」(思文閣掲載作品)の印影(下記写真右)を大いに参考にしています。当方所蔵の3作品では落款に矛盾は無いですが、「月光燈影図」の印章は微妙に一致しないと思われますが、ただし贋作とは断定していません。「たび僧」と「萩ニ扇美人図」と本作品は一致すると判断され、さらに本作品は落款ともども一致していると断定できます。若干違うという御仁がおられるかもしれませんが、トータル的な判断では真作だと思っています。
*「若干違う。」という神経質な方は、失礼ながら作品の入手に踏み切れない神経質な方が多く、結局いい作品が寄り付いていない(購入に踏み切れない)ようです。知識が優先する方は経験が乏しくなるということなのでしょう。印影を拡大した写真は意外に違って見えるもので、近似した印は実物を寸法を含めての実物比較による確認が必須となりますので、入手しないと経験値や資料が蓄積されません。
さて箱書にある「賢玄」なる人物については詳細は不明です。
「本作品は本作品に押印されている寺崎廣業の初期の印章の確認のため」という冒頭の目的を果たしている作品となります。意外に骨董蒐集は地道な検証が必要な趣味のようです。
男の隠れ家で付けはいるものの、簾もまた結局付けてみないとどういうものがいいものか分からない・・・・