(上3つ)磐井川に架かる「長者滝橋」の上から上流を見たら、カモ(鴨)が4羽のんびりと泳いでいました。
(下)名勝・厳美渓の天工橋から磐井川の上流600mほどの所に架かる「長者滝橋」から下流を見たら、カルガモ(軽鴨)が20羽ほど羽を休めていました。
カルガモ(軽鴨) ガンカモ目 ガンカモ科 Anas poecilorhyncha
英名:Spotbill Duck、体長:L雄63㎝、雌53㎝。W83~99㎝。
オスとメスが同じ色で、嘴(くちばし)の先に黄色い模様がある淡水ガモ類。アジアの温帯から熱帯で繁殖し、日本でも全国で数多く繁殖する。冬期、湖沼の結氷する地方のものは暖地に移動する。狩猟鳥。
生活:国内各地で普通に繁殖する唯一のカモ類で、全国の平野部に広く分布している。繁殖期には水田、川、池沼などで生活し、水辺を歩く。静かな水面を滑るように泳ぎながら水面でついばむ。水中に首を突っ込むなどして、草の実や葉、水草、さらには水棲昆虫や貝のような様々な動物質の餌も食べる。
水辺近くの草むらや休耕した畑、竹やぶなどの乾いた地上に巣を作るが、水辺を離れた所に作ることも多い。枯れ草や枯れ葉で皿形に作った巣の上に自身の羽毛を敷く習性は、他のガンカモ類と同様である。産卵期は4~7月。卵数は10~12個。抱卵日数は26日位である。孵化した雛はすぐに地上を歩くことができ、親鳥に導かれて水辺へ向かう。この時、親鳥が雛を1羽ずつ嘴にくわえたり、体にしがみつかせたりして飛んで運ぶ、という観察例があるよいう。越冬期には他のカモ類と混群を作り、湖沼、川などで生活し、公園にもよく現れる。
声:雌雄同色なのでオスとメスの鳴き声の区別はできないが、どちらも「グェッ、グェッ」という濁った声で鳴く。水面から飛び立った時には必ずといってもよいほど「グェッグェッグェッ」と鳴き交わし、飛翔中にも同じような声で鳴くことがある。
見分け方:地味な羽色だが、嘴(くちばし)と顔の模様の特徴で他のカモ類のメスから見分けられる。時期:暖地では1年中見ることができるが、寒地では4~10月頃。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の野鳥」より]