2010年5月30日(日)、朝から天気がよかったので、大師山森林公園(奥州市水沢区黒石字長根小田地内)に行ってきました。トイレのある駐車場に車と妻を置いて、大師森山頂(標高244m)まで歩きました。「大師山森林公園案内図」がある付近に植えられたタニウツギ(谷空木)/ベニウツギ(紅空木)が花を咲かせ始めていました。縦横に整備されている散策路の至る所にこの花が咲いていました。
タニウツギ(谷空木) スイカズラ科 タニウツギ属 Weigela hortensis
主に日本海側の日当たりのよい山野に生えている落葉低木。昔から人々と深いかかわりがあり、100を超える地方名がある。飢饉の時には若葉を食用にしたとのこと。公園や庭園にも観賞用として植えられている。下部からよく分枝して株立ちになり、高さ2~5mになる。本年枝は紫褐色を帯び、皮目が多い。枝先は枯れやすく、はじめは毛が散生するが、のちに無毛となる。古い枝の樹皮は灰褐色で、縦に薄く裂けて剥がれ落ちる。髄は白色。葉は対生し、長さ4~11㎝の楕円形または卵状楕円形。先端は鋭く尖り、基部は広いくさび形または円形で、縁に細かい鋸歯がある。表面には短い毛がまばらにある。裏面は全体に白い毛が密生して白っぽく見えるが、主脈上はほとんど無毛という特徴がある。
5~7月、本年枝の先端や葉腋から散房花序を出して、淡紅色または紅色の花を2~3個ずつつける。花冠は長さ2.5~3.5㎝の漏斗形で、筒部は短く、先は5裂する。雄しべは5個。花糸は花冠の半ばまで合着し、下部には毛がある。雌しべは1個。花柱は花糸よりやや長く、先端に円盤状の柱頭がある。子房は長さ約8mmで毛がある。萼は5全裂し、萼片は長さ約5mmの線形。
果実は蒴果で長さ約2㎝の円柱状。成熟すると先端が2裂して、細かい種子を多数出す。種子は直径約2mmの長楕円形で縁に翼がある。
時に白花のものがあり、シロバナタニウツギ(白花谷空木)またはシロバナウツギ(白花空木)f.albifloraという。用途:庭木、公園樹。分布:北海道(西部)、本州(主に日本海側)[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]