peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ミヤマシキミ(深山樒)の真っ赤な実

2006年06月28日 | Weblog
ミヤマシキミ(深山樒)ミカン科 ミヤマシキミ属 Skimmia japonica

 10月16日に行われた「一関の森見学会」で最初に訪れた「真湯の森」で見つけたせいぜい30~40cmの小さな木に真っ赤な実をつけていたのが、この木である。

 私が持っている植物図鑑には、分布は「本州(福島県以南)、四国、九州、台湾」とあったので、間違いかと思ったが、「ミヤマシキミ(深山樒)」に間違いはないようである。

 山地に生える常緑小低木。幹は高さは0.5~1.5mぐらいになり、下部からよく枝分かれする。葉は枝先にやや輪生状に集まってつき、長さ6~12cmの長楕円状倒披針形で、ふちには鋸歯はない。

 4~5月、枝先の円錐花序に直径5~6mmの白色の小花を多数つける。雌雄別株。

 果実は直径1cmほどの液果で、秋に真っ赤に熟して美しいが、有毒である。

 分布:本州~九州

和名は、深山に生え、しかも有毒で、その厚くて光沢のある葉がモクレン科のシキミに似ているのでこの名があるという。葉や実にアルカイドを含み、食べると中毒を起こすという。


サツキツツジ(皐月躑躅)の園芸品種「キンザイ(金采)」

2006年06月27日 | Weblog

6/17(土)、一関市厳美町の名所「厳美渓」の近くの農家の庭先で、皐月躑躅の園芸品種「キンザイ(金采)」と思われる植物の花が咲いていました。




6/22(木)、一関市東山町長坂字里前の農家の庭先でも「キンザイ(金采)」と思われる皐月躑躅が咲いていました。








皐月躑躅・キンザイ(金采)ツツジ科 ツツジ属 phododendron indicum
本州中部地方以西から九州に自生する常緑低木を園芸品種化(マルバサツキとの雑種)したもので、庭木や鉢植え・盆栽にされる。花弁幅が狭く、長さは4~5cm。花は本紅色。6~12弁の花芯まで切れ込む采咲き。「十二金采」とも呼ばれる。花期は6月上旬。

一関市厳美町のアリウム・ギガンチウム

2006年06月27日 | Weblog


6/17(土)、一関市厳美町の名所「厳美渓」の磐井川沿いの道(旧・厳美街道)を歩いていたら、沿道の民家の庭で「アリウム・ギガンチウム」が沢山花を咲かせていました。球状にびっしりとついた小花にひっきりなしに蜜蜂などが飛んで来ていました。






アリウム・ギガンチウムユリ科 ネギ属 allium giganteum
別名:ハナネギ。中央アジア原産の多年草(球根植物)。アリウムの仲間は、北半球に400種ほど自生しているとのこと。タマネギやニラも同じ仲間であるが、普通観賞用に栽培される特に花の美しいものが「アリウム」と呼ばれて出回る。「チャイブ(セイヨウアサツキ/エゾネギ)」や「イトラッキョウ」も同属。

「アリウム・ギガンチウム」は、アリウムの仲間では最も大形で、花茎が高さ1~1.5mにも伸びる。葉は幅が広く、青みがかった緑色で、四方へ広がる。
 5~6月、花茎の先に紅紫色の小花が密集した直径10~15cmほどの球形(ボール状)の花序(花穂)を作る。

 このほか、花茎の高さが30~40cmで白い小花が傘状につく「アリウム・ネオポリタナム」など、近年はいろいろな同属種が花壇植えや鉢物、切花としても利用されている。一般的に日当たりと水はけの良い所でよく育つ。

 類似種の「アリウム・ローゼンバッヒアヌムA.rosenbachianum)は花穂につく花の数が少なく、花穂も小さい。

一関市東山町のユキノシタ(雪の下/雪の舌)

2006年06月23日 | Weblog



6/22(木)、一関市東山町長坂字里前にある「善竜寺」の駐車場わきに「ユキノシタ(雪の下)」の群落が花を咲かせていました。昼でも薄暗い所に生えているのであまり目立たない植物ですが、沢山集まると良く目立つようです。
 ホタルブクロも咲いていました。







ユキノシタ(雪の下/雪の舌)ユキノシタ科 ユキノシタ属 Saxifraga stolonifera
湿った石垣や岩の上などに生える常緑の多年草。庭の隅や石垣などにもよく植えられているが、昔は長い柄のある丸い葉を薬用や食用にしたという。赤い走出枝(ランナー)を出し、先端に子苗をつくって殖える。

 葉は肉質で長さ3~5cmのほぼ円形で根から伸びる。長い柄をもち、縁は浅く裂ける。表面は暗緑色に淡い色の斑点(濃淡のまだら模様)があり、裏面は暗紫色を帯びる。葉や花茎には粗い毛がある。

 5~6月、花茎は高さ20~50cmになり、細かく枝分かれして、多数の5弁花をまばらにつける。上側の3個の花弁は小さく、濃紅色の斑点がある。下2個は不揃いで大きい。雄しべは10本、雌しべの柱頭は2つに分岐する。萼は5裂。
 別名:ミミダレグサ(耳垂草) 分布:本州~九州

 なお、仲間の「ダイモンジソウ(大文字草)」は高山にも生え、花茎は高さ10~30cmほどになる。7~8月に咲く白色の花が、「大」の字に見えることからつけられた名で、まれに淡紅色のものもある。

一関市東山町のクレソン/オランダガラシ(阿蘭陀芥子)

2006年06月22日 | Weblog



6/22(木)、一関市東山町長坂字里前にある「大清水(おおすず)」と呼ばれている湧水地から砂鉄川に注ぎ込む所にクレソン/オランダガラシ(阿蘭陀芥子)が生えており、花を咲かせていました。






クレソン/オランダガラシ(阿蘭陀芥子)アブラナ科 オランダガラシ属 Nasturtium officinale
ヨーロッパ原産の水辺に生える多年草で高さは20~50㎝になる。日本には明治初期に食用にするために渡来したが、現在では日本全土に生育している。

 複葉の互生する若苗を香味野菜として肉料理の付け合わせやサラダ用に使うが、様々な薬効も知られている。繁殖力が強いので、清流のほとりなどに野生化しているものも多い。

 葉は羽状複葉。冬も赤褐色になった葉が残っている。葉に辛味があるので、和名を「オランダガラシ(阿蘭陀芥子)」という。また、「ウォータークレス」とも呼ばれる。春から夏にかけて(5~6月)白い小さな十字形花がかたまってつく。