peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

「世界の椿館・碁石」の椿・”珠錨(たまいかり)”

2010年01月31日 | 植物図鑑

P1820542

P1820546

P1820539

2010年1月8日(金)、世界の椿館・碁石(大船渡市末崎町字大浜280-1)の大温室内に植えられている”珠錨(たまいかり)”という名の椿が、桃地に花底が薄淡ぼかしの一重の花を咲かせていました。

P1820544

P1820543

P1820547

P1820540

 椿”珠錨(たまいかり)” ツバキ科 ツバキ(カメリア)属 Camellia japonica cv.'Tamaikari'

 産地:熊本。花の特徴:桃地に花底が薄淡ぼかしの一重、椀咲き、筒しべ、中輪、有香。花期:2~4月。葉形:長楕円、中形。樹形:立性、強い。来歴:匂吹雪の自然実生。1968年に安達潮花の命名、太田次雄の作出・発表。[以上、誠文堂新光社発行、日本ツバキ協会編「日本ツバキ・サザンカ名鑑」より]

  http://blog.goo.ne.jp/pea2005/s/%A4%BF%A4%DE%A4%A4%A4%AB%A4%EA [peaの植物図鑑:2006年12月14日、2008年2月28日、2008年12月25日]


岩手県立花きセンターのクワズイモ

2010年01月31日 | 植物図鑑

P1790692

P1790691

P1790690

2009年12月24日(木)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原字頭無)の「花の館」温室内の亜熱帯温室に植えられている”クワズイモ”という名の多年草がサトイモに似た葉を広げていました。

P1790695

P1790689

P1790696

P1790694

P1790693

 サトイモ科 クワズイモ(アロカシア)属 Alocasia:熱帯アジアに約70種分布している多年草で、日本にも2種ある。その一部が観葉植物として栽培されている。茎は肥大して短く地上および地下にある。葉は主として楯状または矢尻状心臓形である。高温多湿を好み、冬季に低温多湿下では腐死する。20℃以上あれば常に生育する。肉穂花序(にくすいかじょ)をつけるが花は観賞価値がない。

マクロリザ(インドクワズイモ) Alocasia macrorrhiza:は東南アジアから太平洋諸島にかけて分布する。葉身は緑色で大きく1mを超えることもある。よく似ている種類にオドラ(クワズイモ) A.odoraがあり、日本南部からインド北東部から中国、フィリピンまで(東南アジア熱帯雨林気候区)分布し、低温に強いので、観葉植物として一般に利用されている。茎は太く、大きな楯形の数枚の葉を出す。花はつけるが観賞価値は低い。耐寒性があり、3℃まで耐える。食用にならないのでこの名がある。赤い実をつけ、実生で殖える。

このオドラの白斑入り種と思われるシロフクワズイモ cv.'variegata'がある。斑入り種なのでやや弱い。その他、日本南部からインド、ミャンマー(東南アジア熱帯雨林気候区)にかけて分布するヒメクワズイモ(シマクワズイモ)/ククラタ A.cucullataがある。クワズイモに比べてずっと小型で、やや湿り気の多い所に生える多年草で、高さは30~60cmぐらい。葉は緑色の心臓(ハート)形で長さ10~15cm、幅7~10cm、先端は尖る。性質は強く、耐寒性もあり、3℃で耐える。

管理:弱光線にも耐えるので、室内の半日陰に置いて育てる。低温に強いオドラやククラタは年間を通して水を与えてよいが、これ以外の種類は高温多湿を好み、寒さに弱く、また、冬期は休眠状態になるので水やりを控え、15℃以上保てる場所に置き、春暖かくなったら地下の茎を植え替える。立ち上がった茎を取り木して殖やす。

[以上、誠文堂新光社発行、日本インドア・グリーン協会編「熱帯花木と観葉植物図鑑」&山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・観葉植物」より]


「世界の椿館・碁石」の椿”西王母(せいおうぼ)”

2010年01月31日 | 植物図鑑

P1820576

P1820574

P1820573

P1820572

2010年1月8日(金)、世界の椿館・碁石(大船渡市末崎町字大浜280-1)の大温室内の「早咲き椿」コーナーに植えられている”西王母(せいおうぼ)”という名の椿が、淡桃地に外弁が紅のぼかしの一重の花を咲かせていました。2006年12月14日と2007年12月7日に行った際には沢山咲いていたのですが、今回は少し遅かったようで少ししかありませんでした。

P1820579

P1820575

P1820577

 椿”西王母(せいおうぼ)” ツバキ科 ツバキ(カメリア)属 Camellia japonica cv.Seiobo

産地:石川。花の特徴:淡桃地に外弁が紅のぼかしの一重、筒咲き、中輪。花期:9~4月。葉形:やや長楕円、中形。樹形:立性、強い。来歴:幕末に金沢で作出と伝えられる。加賀侘助の自然実生との推測もあるが、詳細は不明。[以上、誠文堂新光社発行、日本ツバキ協会編「日本ツバキ・サザンカ名鑑」より]

http://blog.goo.ne.jp/pea2005/s/%A5%BB%A5%A4%A5%AA%A5%A6%A5%DC [peaの植物図鑑:2007年12月7日、2006年12月14日]


オオタニワタリ / アスプレニウム

2010年01月31日 | 植物図鑑

P1790319

P1790320

P1790317

P1790973

2009年12月24日(木)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原字頭無)の「花の館」温室内の”亜熱帯温室”に植えられている”オオタニワタリ”が放射状に葉を広げていました。

P1790318

P1790321

P1790322

チャセンシダ科 Aspleniaceae:世界に広く分布しており、特に熱帯に多く10属約700種がある。そのうちほとんどがチャセンシダ属に含まれる。地上に生育するが、樹上や岩に着生するものもある。根茎は塊状で立ち上がったり、匍匐(ほふく)する。

チャセンシダ(アスプレニウム)属 Asplenium:熱帯を中心に世界に約700種がある。多くは常緑のシダで、日本にも約30種ある。根茎は匍匐するものから塊状で直立するものまであり、葉は単葉から数回羽状複葉に分裂したものまである。これらの中、葉の美しい種類が観葉植物として鉢物に利用される。

オオタニワタリ属:一般にチャセンシダ属(Asplenium)として分類されるが、そのうちで、単葉で葉脈が葉の周辺の連結脈で全てつながっているものをオオタニワタリ属(Neottopteris)という。日本および近接地域の2種がよく知られている。

オオタニワタリ Neottopteris antiquum:日本の暖地、済州島、台湾より南(東南アジア熱帯雨林気候区)に分布する常緑多年生シダで、主に山地の樹木や岩の上に着生して生育する。根茎は塊状で放射状に多数の単葉を出す。葉は革質で長さ40~100cmぐらいになる。ソーラス(胞子嚢群)は葉の下面の葉脈につき、主脈から葉縁へ3分の2より外側までのびる。また、主脈は基部の3分の1が黒紫色で、上部は緑色となる。耐寒性もあるが、高温多湿半陰であれば良く生育する。室内でも充分生育するが、カイガラムシ、ナメクジに注意する。他にシマオオタニワタリ(N.nidus:ニドゥス)がある。

シマオオタニワタリ(ニドゥス)Neottopteris nidus:アジアから太平洋諸島にかけて分布し、草姿はオオタニワタリに似るが、ソーラスは主脈から葉縁の2分の1までとなる。また、主脈の2分の1まで黒紫色となる。変種のプリカツムvar.plicatumは、葉は線状披針形で硬質となり、全面が大きく波打っている。あまり数多くは見られない。1970年代にハワイから導入された。

園芸品種のアビス cv.'Avis'は観葉植物として多く利用されている。葉は立ち性で葉幅は中部以上が幅広くなり株元に近い部分は極端に狭い。全体に光沢のある緑色で、柔らかい感じがする。ソーラスは下面の上部につく。変異が多く、また、基本種と同種という説もある。

[以上、誠文堂新光社発行、日本インドア・グリーン協会編「熱帯花木と観葉植物図鑑」&山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・観葉植物」より]


「世界の椿館」の椿・”桃太郎(ももたろう)”

2010年01月30日 | 植物図鑑

P1820436

P1820438

P1820440

P1820432

P1820431

2010年1月8日(金)、世界の椿館・碁石(大船渡市末崎町字大浜280-1)の大温室内に植えられている”桃太郎(ももたろう)”という名の椿が桃地に底白の花を咲かせていました。和名は桃の中から生まれ出る児を連想してつけたのでしょうか?

P1820435

P1820437

P1820434

P1820439

P1820433

 椿”桃太郎(ももたろう)” ツバキ科 ツバキ(カメリア)属 Camellia japonica cv.Momotaro

 産地:福岡・久留米。花の特徴:桃地に底白、八重、蓮華性、筒しべ、大輪。花期:3~4月。葉形:長楕円、中形、平坦。樹形:立性。来歴:春曙紅の自然実生。1980年に国分俊春の命名・発表。[以上、誠文堂新光社発行、日本ツバキ協会編「日本ツバキ・サザンカ名鑑」より]