2015年6月28日(日)、「第20回胆沢城あやめ祭り」(胆沢城あやめ祭り実行委員会:主催 [6/27(土)~6/28(日)]を観に行ってきました。朝から雨降りの天気でしたが、天気予報を信じて出かけました。会場の国指定史跡・胆沢城跡に着く頃には雨もやんで日射しもみられました。生憎風が強くて今一でしたが沢山咲いていたハナショウブ(花菖蒲)を1時間ほどかけてじっくりと観てきました。
沢山植栽されていて、名札も付いていなかったので、断言できませんが、小町娘(江戸系)という名だと思われるハナショウブ(花菖蒲)も沢山花を咲かせていました。
ハナショウブ(花菖蒲)アヤメ科 アヤメ(イリス)属 Iris ensata cv.Komachimusume 江戸系。
原種はノハナショウブで、江戸時代に品種改良が進められ、多くの園芸品種が生まれた。先ず江戸で改良が始められ、原種に近い単純な江戸系ができた。丈が低く、花も小さなものが主体で、堀切の菖蒲園などに植えられ、江戸市民を喜ばせた。その後、江戸系を親として、熊本でも品種改良が行なわれ、熊本系の品種が生まれた。熊本系は武家によって栽培されたので、その気質にあった、大形で葉先が垂れ、花芯のしっかりした大輪の品種が好まれた。大輪の花は雨に弱いので、鉢作りにして鉢ごと座敷に飾るという鑑賞法も生まれた。また現在の三重県松阪市周辺でも改良が行われ、伊勢系の品種がつくり出された。伊勢系は花びらが垂れ下がるのが特色。風土や習慣、歴史の違いによって、特色のある3つの系統が生み出されたのは興味深い。最近の品種改良では、各系統の交雑が行なわれ、系統を分けることが困難になってしまった。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]