peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

カラマツ(唐松/落葉松)の黄葉と球果

2005年11月27日 | Weblog


11月25日に行った戸塚森森林公園(石鳥谷町)に、球果をいっぱい付け黄葉したカラマツ(唐松/落葉松)がありました。新緑も黄葉も美しいので、全国各地の森林公園などに植えられているようです。



カラマツ(唐松/落葉松)マツ科 カラマツ属 Larix leptolepis
日本特産の落葉高木で、高さはふつう20~30mになる。葉は2~4cmの線形で、20~30個ずつ束になってつく。

 日本に自生する針葉樹では唯一の落葉樹だそうで、新緑も黄葉も美しい。生長が早いので、全国の公園などにも広く植樹されている。天然林としては上高地や富士山のものがよく知られている。

 花期は5月。雌雄同株。球果は長さ2~3cmの卵状球形で、上を向いてつく。

 分布:本州(宮城・新潟県~中部地方)

サンシュユ(山茱萸)の赤い果実2

2005年11月26日 | Weblog




 きょう(11/26)は、朝から天気が良かったので、厳美町にある一関市博物館の講座に出席するついでに、真湯まで行ってみました。ブナの木はすっかり葉をおとしてしまっていましたが、黄葉をつけた木も見られました。

 須川岳(栗駒山)に登る道路のゲートは閉ざされていました。来年の5月12日までは通行できないようです。

 一関市博物館の庭に植えられているサンシュユ(山茱萸)の赤い実が太陽を受けてとてもきれいでした。







サンシュユ(山茱萸)ミズキ科 ミズキ属 Cornus officinalis
早春の日差しを受け、黄色の小さな花のかたまりを木全体に段々のように咲かせるので、「ハルコガネバナ(春黄金花)」とも呼ばれる。

 朝鮮、中国原産の落葉小高木で、樹高は5mほどになる。樹皮は灰褐色で鱗片状にはがれる。

 花期は3~4月、葉が出る前の短い枝の先に、20~30個が線香花火のようにつく。直径は1.5~3cm。花が終わると葉が伸び出し、長さは4~12cmになる。葉は対生し、卵形または楕円形で、裏面の主脈の基部には褐色の毛が多い。

 日本には江戸時代中期に原産地の朝鮮半島から薬用植物として入ってきたが、早春の観賞用花木としても親しまれてきたという。現在では観賞用の花木として公園や庭園に植えられていることが多い。

 秋には1.5cmほどの果実(核果)が赤く熟すが、その果肉を干したものが漢方の「山茱萸」で、和名はその音読みとのこと。赤い実にちなみアキサンゴ(秋珊瑚)とも呼ばれる。

トサミズキ(土佐水木)?の果実

2005年11月26日 | Weblog


きのう(11/25)、国道456号線を北上して盛岡まで行って来たのですが、途中寄り道して石鳥谷町の戸塚森森林公園に登ってみました。

 町民の憩いの森として、桜や連翹、紫陽花、ドウダンツツジ、山躑躅などが植えられ、整備されていましたが、トイレは閉鎖されて使用できない状態でした。





トサミズキ(土佐水木)マンサク科 トサミズキ属 Corylopsis spicata
高知県(土佐)の山地に自生しているのでこの名があるが、一般には公園や庭によく植えられ、植木、盆栽、切花にもされる落葉低木。

 幹は高さ2~4mになる。枝は雁木状に屈折しながら細い分枝を多数出す。葉は有柄で互生し、倒卵状円形で長さ5~10cm、葉脈が平行に走り、基部がハート形をしている。表面は無毛でしわがあり、縁には波状の鋸歯がある。

 3~4月、葉に先立って前年枝の先や節から穂状花序を垂らし、6~8個の香りの良い淡黄色の花を開く。花房は長さ2~4cm。花の色は仲間の「ヒュウガミズキ(日向水木)」より濃く、萼や花穂の軸には長い毛を密生する。花弁は5個。雄しべの葯は暗紅色。

 果実は果で、直径8~10mmほどの球形で、先端に2個の花柱が角状に残る。熟すと2裂し、黒色の種子を2個出す。種子は長さ3~5mmの楕円形で光沢がある。ヒュウガミズキより大きく毛が多い。 分布:四国(高知県)
参考:春に咲いたトサミズキ(土佐水木)の花 以下の3枚


 

フサアカシア(房アカシア)?の種子

2005年11月24日 | Weblog

11月15日、一関市大東町摺沢の渋民というところで、「フサアカシア(房アカシア)」と思われる木の種子を見ました。何年か前の早春に、枝先に濃黄色の頭状花序を総状につけたのを見た記憶があるので、たぶん「ミモザ」とか「ミモザアカシア」とも呼ばれている植物だと思うのですが、植物図鑑などには「常緑高木」と書かれていますので、あるいは違う植物かもしれません。




フサアカシア(房アカシア)マメ科 アカシア属 Acacia dealbata
オーストラリア南東部とタスマニア原産の常緑高木で高さ10~15mになる。明治初年に渡来し、公園樹や庭園樹として暖かい地方で植栽されているという。

 葉は付加緑色で大型の2回羽状複葉。小葉は30~40対ある。2~4月、枝先に濃黄色の頭状花序を総状につける。豆果は扁平、濃褐色で長さ3~12cm。

 よく似た「ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)Acacia baileyana」は、(葉が銀色に光っているので「銀葉」の名がつけられたという)もよく栽培されているが、こちらの葉は羽状複葉で、小葉は8~25対ぐらいとのこと。

秋に咲くクロッカス・サフラン

2005年11月19日 | Weblog



サフランアヤメ科 クロッカス属 Crocus sativus
小アジア原産の小形の多年草(球根植物)。クロッカスの仲間は春咲きが多いが、サフランは秋咲きである。赤い雌しべを摘み取って乾燥させ、薬用や香辛料(スパイス)にするために古代から薬用植物として栽培されてきたが、非常に高価である。湯を注ぐと黄色になり、料理に入れたり、沈静、婦人病の薬や健康茶として飲用されるという。現在では観賞用としても栽培されている。

 秋に地中の球根から線形の葉を多数のばし、10~11月に花を開く。全体に春咲きのクロッカスより大形で、草丈は20cm内外になる。花径は5~10cmで、花びらは淡紫色で濃い色の筋が入り、黄色の葯と赤橙色の長い雌しべが目立つ。雌しべは3つに分かれている。

 9月に球根を植えると10月末から11月に花を咲かせる。球根は花壇やコンテナに10cm程度の深さで植えつける。非常に丈夫で、机の上などに球根を放置しても花が咲く。別名:サフランクロッカス