peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

平泉・毛越寺(もうつうじ)&あやめまつり(その7) 2012年6月24日(日)

2012年06月30日 | 植物図鑑

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世界遺産 特別史跡・特別名勝 毛越寺(もうつうじ)に行ってきました。6/20~7/10の日程で「あやめまつり」が開催中でしたので見に行ったのでしたが、例年に比べて遅れているとかで、花の最盛期には未だ間がありそうでした。

ハナショウブと思われる植物が、様々な色の花を咲かせていましたが、名札が付いていませんでしたので、上記の画像(3つ)と下記の画像(4つ)は同じものですが、品種名がわかりません。たぶんハナショウブ(花菖蒲)’日の出鶴’(江戸系)だと思いますが…

http://www.kamoltd.co.jp/katalog/b-hidez.htm [花菖蒲 ’日の出鶴’]

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ハナショウブ(花菖蒲) アヤメ科 アヤメ(イリス)属 Iris ensata

原種はノハナショウブ(野花菖蒲)で、江戸時代に品種改良が進められ、多くの園芸品種が生まれた。まず江戸で改良がはじめられ、原種に近い単純な江戸系ができた。丈が低く、花も小さなものが主体で、堀切の菖蒲園などに植えられ、江戸市民を喜ばせた。

その後、江戸系を親として、熊本でも品種改良が行なわれ、熊本系の品種が生まれた。熊本系は武家によって栽培されたので、その気質にあった、大形で葉先が垂れ、花芯のしっかりした大輪の品種が好まれた。大輪の花は雨に弱いので、鉢作りにして鉢ごと座敷に飾るという観賞法も生まれた。

また現在の三重県松阪氏周辺でも改良が行なわれ、伊勢系の品種が作り出された。伊勢系は花びらが垂れ下がるのが特色。風土や習慣、歴史の違いによって、特色のある3つの系統が生み出されたのは興味深い。

最近の品種改良では、各系統の交雑が行なわれ、系統を分けることが困難になってしまった。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]

http://www.kamoltd.co.jp/katalog/yougo.htm [花菖蒲の専門用語解説]

http://www.kamoltd.co.jp/katalog/index.htm [花菖蒲品種総目録:各品種の花容説明]

http://www.japan-iris.org/No33/P_36.html[日本の花を創る~その歴史と思想:静岡県掛川市・永田敏弘]

http://www.japan-iris.org/No34/P_35.html[花菖蒲の宝を守ろう:静岡県掛川市・永田敏弘]

http://www.kamoltd.co.jp/katalog/framepage1.htm [花菖蒲画像カタログ:加茂花菖蒲園]

http://senshuu.blog.shinobi.jp/Entry/1506/ [日々徒然 日々戯言 花菖蒲 日の出鶴]

http://www12.ocn.ne.jp/~ikoma21/sub1.html [ハナショウブ「日の出鶴」:いこまフォトギャラリー]


平泉・毛越寺(もうつうじ)&あやめまつり(その6) 2012年6月24日(日)

2012年06月29日 | 植物図鑑

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世界遺産 特別史跡・特別名勝 毛越寺(もうつうじ)に行ってきました。6/20~7/10の日程で「あやめまつり」が開催中でしたので見に行ったのでしたが、例年に比べて遅れているとかで、花の最盛期には未だ間がありそうでした。

ハナショウブと思われる植物が、様々な色の花を咲かせていましたが、名札が付いていませんでしたので品種名がわからないものが多かったのですが、上記の画像(4つ)はハナショウブ(花菖蒲) ’瀧紅葉(たきもみじ)’(江戸系)だと思います。

ハナショウブ(花菖蒲)・’瀧紅葉(たきもみじ)’ アヤメ科 イリス(アヤメ)属 Iris ensata cv.Takimomiji

系統:江戸系、花容:紫系絞り三英、明るい紅紫地に白吹きかけ絞り、中輪、早生、丈夫で作りやすい。

http://takaoka.zening.info/Tonami/Iris_ensata_Festival/Japanese_Iris/Takimomiji.htm [江戸系ハナショウブ・滝紅葉(いこまいけ高岡)]

http://www.dokidoki.ne.jp/home2/yashima/62.jpg [花菖蒲あれこれ:62・滝紅葉]

http://ciba.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/06/19/dsc_6349.jpg [花菖蒲:滝紅葉]

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(上と下)見学順路「出口」方面

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(上)見学順路「東門跡」:左の生垣の辺りが東門跡。

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(上)見学順路「旧観自在王院庭園」:生垣の上から見た「観自在王院跡(正面の園池)」。

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「浄土庭園」について:

日本の庭園では、広い池、池泉(ちせん)、流水(りゅうすい)などが重要な構成要素になっている。平安時代の貴族が寝殿造の庭園の池泉に舟を浮かべ詩歌管弦をたのしんでいる絵巻物などを見ても、庭と水と生活との密接な関係がうかがえよう。貴族の寝殿造も、池泉と自然の風物を取り込んで造営されたもので、四季おりおりの風趣や夏の涼気を生活の中に存分に取り入れたものである。流水を引き入れえる遣水(やりみず)・中島・板橋や勾欄橋などの造園技術が用いられている。

浄土庭園平安時代の貴族たちが浄土教に心酔していたとき、彼らが造営する阿弥陀堂(極楽浄土の主である阿弥陀仏を祭る仏堂)の庭園は、寝殿造の池泉の庭園そっくりなものになっている。おそらく、水の清浄さ、地獄は地下に極楽は水上にあるという連想があったのであろう。この寝殿造の庭園は、経典に描かれた西方阿弥陀仏の極楽浄土のありさまと現世の住いとが融合したものである。

平泉毛越寺の大泉池は、浄土庭園の様式を昔のままに残している好例である。奥州藤原氏三代が栄華をきわめた平安末期には、堂塔40余、僧坊100余宇あったというが、中央の金堂にあたる円隆寺など全ての堂宇が失われ、ただ大泉池が広がっているだけである。おそらく寝殿造の様式がそのまま寺院に持ち込まれ、その池泉が浄土式の池泉庭園にうつされたのであろう。

池泉中央の中島、その東南岸に荒磯風の石組、池中の水分け、浪返しの立石が組まれ、東側はのびやかな洲浜になっている。遣水石組も昭和時代に発掘された。浄土教が貴族から離れて武士や庶民の信仰となり、新しい宗派となると、このような池泉式庭園をもたなくなった。浄土庭園はあくまでも、貴族のものだった。毛越寺近くに観自在王院と無量光院の池庭跡があるが、他は京都・奈良にみられる。[山川出版社発行「図説・歴史散歩事典」より]

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(上の中間右&下)見学順路⑫鐘楼(しょうろう)跡:金堂東廊の南端に連なる建物で、雨落溝が土檀をめぐり、その水は池に注ぐように造られている。

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(上の左上樹下&下)見学順路⑪経楼(きょうろう)跡:金堂西廊の南端にある経文を収める建物で、鐘楼と対称の位置にある。鼓楼との説もある。上は荒磯風の立石。

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(上と下)龍頭げき首の和船:今年の3月29日に船卸し式をしたばかりの和船「龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)」・龍頭船と鷁首(げきしゅ)船が大泉ケ池に浮かんでいました。

http://www.iwate-np.co.jp/sekai/sekai/sekai1206251.html [毛越寺の和船、上々の出来 大船渡の船大工製造(2012.4.28 岩手日報)]

http://www.iwate-np.co.jp/sekai/sekai/sekai204301.html [大泉が池に新和船 平泉・毛越寺で進水]

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(上)黄緑色の芝生が生えている所が見学順路⑯「洲浜(すはま)」:海岸の砂洲を表現しており、やわらかい曲線で入江を形作っている。荒々しい出島・池中立石(ちちゅうたていし)と対照させた景趣である。

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(上)大泉ケ池の中に造られた島:「中島(なかじま)」。この池には南大門から中島、さらに円隆寺へと続く2つの橋が架けられていた。

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一関市山目字中野のセイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) 2012年6月20日(水)

2012年06月28日 | 植物図鑑

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2012年6月20日(水)、一関市山目字中野の道路沿いにある民家の庭に植えられているセイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)が、ピンク色の花を沢山咲かせていました。

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キク科 アキレア(ノコギリソウ)属 Achilea:北半球の温帯から寒帯地方に52種が分布する。属名はギリシア神話に登場する英雄アキレスAchillesの名に因む。ほとんどが多年草で、日本にも4種がある。葉が細かく裂けているので、「ノコギリソウ(鋸草)」の和名がある。頭花の1輪1輪は花径1㎝ないしそれ以下の小輪だが、多数集まって散房状に咲く。舌状花の花色は白や黄が主であるが、セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)の園芸品種のように紅色のものもある。香りがよく、また止血剤にもなるという。

セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草) キク科 アキレア(ノコギリソウ)属 Achillea millefolium

ヨーロッパ産の原種から改良された園芸種で、日本には明治中期に渡来した。庭や花壇に植えられる繁殖力の強い多年草。古くから解毒、打ち身、鎮痛の民間薬として利用された。草丈は50~60㎝で茎が細い。葉は独特の臭気があり、鋸の歯のように切れ込んでいる。日本のノコギリソウより葉の切れ込みが細かい。

6~7月、茎の先に直径6~8㎜の小さな頭花が多数集まって咲く。頭花の外側には5個の舌状花がある。花の色は本来白色だが、他種との交配によってピンク(淡紅)、橙、紅色などの園芸品種、’グレート・エキスペクテーションズ’cv.Great Expectations、’アップル・ブロッサム’cv.Apple Blossom、’ライラック・ビューティー’cv.Lilac Beautyなどが育成されている。冬期は地上部が枯れ、地下茎ですごす。道端にもなかば野生化したものがよく見られる。栽培:秋か春に株分けで繁殖するが、春に種子を播いてもよい。日当たりがよく、排水の良い土壌を好む。

ほかにキバナノコギリソウ(黄花鋸草)A.filipendulinaというコーカサス原産の黄花種なども栽培される。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・園芸植物」&同「山渓ポケット図鑑2・夏の花」より]


平泉・毛越寺(もうつうじ)駐車場のトウグミ(唐茱萸) 2012年6月24日(日)

2012年06月28日 | 植物図鑑

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世界遺産 特別史跡・特別名勝 毛越寺(もうつうじ)に行ってきました。6/20~7/10の日程で「あやめまつり」が開催中でしたので見に行ったのでしたが、例年に比べて遅れているとかで、花の最盛期には未だ間がありそうでした。

毛越寺の入口から150mほど離れた所にある平泉町立有料駐車場の「門前直売あやめ」の建物裏に植栽されている「トウグミ(唐茱萸)」と思われる樹木が、真っ赤に熟した果実を沢山付けていました。

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(上と下)有料駐車場の傍にあるトイレ:遠くからだとトイレとは思われません。

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(上)無料休憩所

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(上と下)毛越寺有料駐車場のすぐ傍にある門前直売あやめ

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(上と下)毛越寺有料駐車場のすぐ傍にある門前直売あやめ:午後になって賑わっています。

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(上)世界文化遺産・平泉(特別史跡・特別名勝)案内板

世界文化遺産・平泉(特別史跡・特別名勝):平成23年(2011)6月、パリで開催されたユネスコ(国連教育科学文化機関)の第35回世界遺産委員会で25日(現地時間)、「平泉ー仏国土(浄土)を表わす建築・庭園及び考古学的遺跡群」として世界文化遺産に登録されました。

創建時の伽藍は焼失したが、当時の堂宇・廻廊の基壇・礎石、土塁などが遺されていて、平安の伽藍様式を知る上で貴重な遺構として保存されています。また、大泉ケ池を中心とする浄土庭園は、日本最古の作庭書「作庭記」の思想や技法を伝えている池庭で、背景の塔山とともに自然を象徴する景観をもって仏堂を荘厳し浄らかな仏の世界を作り出しています。

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1つ上の画像にある「案内板」の左側に有料駐車場に下りて行く階段道がある(上)。下の画像にある横の道を左折すれば「大沢温泉旅館」方面へ行けます。

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(上と下)毛越寺有料駐車場から毛越寺入口方面を望む。

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トウグミ(唐茱萸) グミ科 グミ属 Elaeagnus multiflora var.hortensis

別名:ツクシグミ山野に生え、よく分枝して高さ約4mになる落葉小高木。葉は互生し、長さ4~10㎝の楕円形で、表面には鱗片がなく、はじめ星状毛がある。裏面には白色と褐色の鱗片がある。

4~5月、葉腋に淡黄色の花が垂れ下がって咲く。蕚筒の下部は子房のあるところでくびれる。果実はナツグミよりやや大きく、6月頃赤く熟して食べられる。実はやや渋味がある。

ダイオウグミ(ビックリグミ)cv.Giganteaは果実が長さ1.5~2.3㎝と大きい。用途:庭木。分布:北海道(渡島半島)、本州、四国。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]


平泉・毛越寺の「延年の舞」&サツキツツジ 2012年6月24日(日)

2012年06月27日 | 植物図鑑

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世界遺産 特別史跡・特別名勝 毛越寺(もうつうじ)に行ってきました。6/20~7/10の日程で「あやめまつり」が開催中でしたので見に行ったのでしたが、例年に比べて遅れているとかで、花の最盛期には未だ間がありそうでした。

本堂の近くに植栽されている「セイダイ(聖代)」と思われるサツキツツジが、花を沢山咲かせていました。

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(上)見学順路③本堂:毛越寺一山の本坊。本尊薬師如来(平安時代作)、脇士日光・月光両菩薩を安置。

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この毛越寺の「ハナショウブ(花菖蒲)」を見に、数年前にも行ったことがあります。「延年の舞」が演じられるというのでその日を選んだのですが、今回も同じ理由からこの日にしたのでした。

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(上と下)見学順路⑤大泉ケ池(おおいずみがいけ):塔山を背景に仏堂の前に造築された庭園で、池には南大門から中島、さらに円隆寺へと続く2つの橋が架けられていた。池は海を表現していて、汀には洲浜、荒磯、築山など海浜の景趣が配されている。

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(上)見学順路⑰出島石組と池中立石(ちちゅうたていし):荒磯の風情を表現しており、飛島には約2.5mの立石が据えられている。池中立石は、毛越寺庭園を象徴する景趣である。

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(上)「延年の舞」は11:00時から始まりました。私は最前列で写真を撮りながら見せていただきました。何度観ても素晴らしいです。(下)TVの取材?。

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(上)司会の僧侶:毛越寺の沿革から演目の解説までしていただきました。江戸時代の紀行家・菅江真澄もここを訪れたという記録があると話されていました。

延年の舞:法会の後に神仏に奉納される歌舞を「延年」といい、毛越寺の「延年の舞」は中世より伝承されてきたものである。正月の祭礼には、田楽、路舞、祝詞、若女禰宜、老女、児舞い、勅使有吉が順次奉納される。他に能「留鳥」、舞楽「迦陵頻」などが伝えられている。

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(上)「延年の舞」を観る観客。

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(上と下)最初の演目:路舞

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(下4つ)2番目の演目:若女・禰宜(ねぎ)

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(下4つ)3番目の演目:老女

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(下)4番目の演目:王母の昔

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ツツジ科 ツツジ(ロドデンドロン)属 Rhododendron:北半球温帯、熱帯高山、特にヒマラヤ、中国、日本などに多く、850種が自生する常緑、落葉の低木、高木。花が大きく美しい種類が多いので人気が高い。このため園芸品種も多く、世界的に栽培される。

サツキツツジ ツツジ科 ツツジ(ロドデンドロン)属 Rhododendron indicum

一般にはサツキ(皐月)と呼ばれる。関東地方以西の川岸に自生するというが現在は珍しくなった。しかし、鉢植え、盆栽、庭木として広く植えられている常緑低木で、高さは1mほどになる。葉は互生し、長さ2~3.5㎝の披針形または広披針形で質は厚い。縁には微鋸歯がある。

5~7月、枝先に朱赤色または紅紫色の花が1個まれに2個咲く。花冠は直径3.5~5㎝の漏斗形で5中裂し、上弁に濃い斑点がある。雄しべは5個で葯は暗紫色。雌しべは1個。蒴果は長さ7~10㎜の長卵形で褐色の剛毛がある。用途:庭木、盆栽、花材。分布:本州(関東地方西部・富山県以西)、四国、九州(屋久島まで)

サツキの園芸品種は江戸時代より多く育成され現在まで栽培されている。1株にあらわす色彩の変化に特徴がある。

サツキの原種に近い形態の’オオサカズキ(大盃)’cv.Oosakazuki、’イシヤマ(石山)’と’シュチュウカ(酒中花)’の交配種で秋に紅葉する早咲きの’セイダイ(聖代)’cv.Seidai、もと日光の輪王寺にあったものを鹿沼市の寺の住職が挿し芽で殖やしたものという’コウザン(晃山)cv.Kouzan、江戸時代から知られている采咲きの代表的品種・’キンザイ(金采)’cv.Kinzai、’カホウ(華宝)’cv.Kahou、カホウ(華宝)の枝変わりとして生じた’ギョウテン(暁天)’cv.Gyoten、ギョウテンとコトブキ(寿)の交配実生の’ジュコウ(寿光)’cv.Jyukou、名花マツナミ(松波)の実生’マツカガミ(松鏡)’cv.Matsukagami、もと鹿沼市にあったもので、花は5個の雄しべが長く突き出した剣咲き状の特異な形で、秋に紅葉する'チョウジュホウ(長寿宝)’cv.Chojuhou、’群望錦’cv.Gunbounishiki、系統不明の自生実生種・葉は光沢があり、紅葉する、’ヤタノカガミ(八咫の鏡)’cv.Yatanokagami、’晃上の月’cv.Koujyounotsuki、’真如の月’cv.Shinnyonotsukiなどがあり300品種以上は栽培されている。

花色のほか花の大きさ、花弁の形などの変異が多く人気がある。開花期はほかのツツジ類より遅く、ちょうど梅雨期に多く咲くので日本特有の雰囲気をあらわす。栽培:繁殖は挿し木、実生。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」&同「同・園芸植物」より]