peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ウツボグサ(靫草)

2008年06月30日 | Weblog
一関市東山町のウツボグサ(靫草)
 2008年6月29日





2008年6月29日(日)、一関市東山町長坂にある唐梅館公園に行きま
した。この公園を貫いている自動車道路があり、長坂字磐井里に抜け
ることができるのですが、この道路際に植えられているヤマボウシ(
山法師)がある辺りに「ウツボグサ(靫草)」が花を咲かせていまし
た。




一関市街地のウツボグサ(靫草)
 2006年6月21日



2006年6/21(水)、一関市山目公民館に出かけた妻が、「ピンク色
のウツボグサを撮ってきた」というので見せてもらいました。野生
のウツボグサの花は、青紫色が普通だから、改良種だと思いますが、
きれいなので広く普及するかもしれません。
 下記の画像は、6月17日に厳美町で撮った普通のウツボグサです。



ウツボグサ(靫草)シソ科 ウツボグサ属
 Prunella vulgaris var.lilacina
高原や山野の日当たりのよい草地に生える多年草で、草丈は10~
30cmぐらいになり株立ちする。茎は四角形。葉は対生し、長楕円
状で長さ2~6cm。葉柄は長さ1~3cm。

6~8月、花茎の先に長さ3~6cmの花穂をつけ、長さ2cm弱の青紫
色の唇形花が穂状に密集してつく。花穂が真夏に枯れてしまうの
で「夏枯草(かこそう)」と呼ばれ、花穂を乾燥したものを利尿
剤にしたという。花が終わると、走出枝(ランナー)を出し、そ
の先に新苗をつくる。
別名:カコソウ(夏枯草)分布:日本全土

和名は、花後の枯れた太い花穂の形が、武士がが矢を入れる靫
(うつぼ)に似ていることによる。空穂[靫(うつぼ)]というの
は、雨で矢を濡らさないため、竹や木で筒を作り、その中に矢を
入れる武具で、外側を毛皮で覆ったものは、ウツボグサの花後の
枯れ穂と似ていたという。

なお、変種に全体が小形の「ミヤマウツボグサ(深山靫草)」、
同属種に花が大ぶりの「タテヤマウツボグサ」などがある。

ヒロハノレンリソウ(広葉の連理草)/宿根スイート・ピー

2008年06月30日 | Weblog
一関市東山町のヒロハノレンリソウ(広葉の連理草)
/宿根スイート・ピー 2008年6月29日





2008年6月29日(日)、一関市東山町長坂にある唐梅館公園を貫いている
自動車道出入口の道路脇の草むらでヒロハノレンリソウ(広葉の連理草)
が花を咲かせていました。







ヒロハノレンリソウ(広葉の連理草)/宿根スイート・ピー
マメ科 レンリソウ(ラティルス)属 Lathyrus latifolius
スイート・ピー(Sweet Pea)の近縁で「宿根スイート・ピー」
とも呼ばれる。ヨーロッパ原産の多年草だが、現在では世界中
の温帯地域に帰化しているという。日本には、明治初期(1870
年頃)に渡来。英名はPerennial pea,Perennial sweet pea
開けた野原や道ばたなどに生え、長さは2m以上になる。全体に
無毛。茎は扁平で両縁に翼がある。葉は翼のある柄をもち、1対
2枚の小葉をつける。小葉は披針形から長楕円形。托葉は線形か
ら披針形。複葉の頂部より巻きひげを出し、他物に巻きついて
茎を支える。
5~9月、葉のつけ根からのびた柄の先に紅紫色やピンク色、白
色の蝶形花を4~8個咲かせる。花は長さ15~30㎜。花に香りは
ない。豆果は広線形。

スイート・ピーは英名で「香りよいマメ」の意味であるが、和名
はジャコウレンリソウ(麝香連理草)という。ジャコウエンドウと
も呼ばれる。 
「レンリソウ」は、 葉が羽状複葉で小葉がきれいに対生してい
るのを、「連理の契り」にたとえてこの名があるという。
レンリソウ(ラティルス)属 Lathyrus
地中海地域を中心に、ユーラシア、南北アメリカ、東アフリカに
110種が分布する。一年草または多年草で、茎は翼をもつか稜があ
る。花は腋生、総状の花序が単生する。花冠は蝶形。レンリソウ、
エゾノレンリソウ、キバナノレンリソウ、スイート・ピー、ハマ
エンドウなど。
下記のWebサイトに白花や淡紅色花の画像が掲載されています。
http://rokkoflower.cool.ne.jp/souhon/sub510.html

オオヒエンソウ(大飛燕草)/デルフィニウム

2008年06月29日 | Weblog
一関市大東町摺沢のオオヒエンソウ(大飛燕草)
/デルフィニウム 2008年6月26日








2008年6月26日(木)、一関市大東町摺沢地区の国道343号線と国道456号線と
国道19号線が交差する十字路のすぐ近くに、バラ(薔薇)の花を沢山咲かせて
いる民家がありました。近寄って写真を撮っていたら、足元に「オオヒエンソ
ウ(大飛燕草)/デルフィニウム」も花を咲かせていました。








下の画像はデルフィニウム’パシフィック・ジャイアント’かも


オオヒエンソウ(大飛燕草)/デルフィニウム
キンポウゲ科 オオヒエンソウ(デルフィニウム)属
Delphinium grandiflorum
中国北部原産の多年草だが、近縁種との交雑により、豪華な花穂をもつ
耐寒性のある園芸品種となっている。園芸店などでは属名の「デルフィ
ニウム」の名で売られていることが多い。夏の暑さには弱く、日本では
秋播きの越年草として古くから栽培されている。
茎は直立性で、草丈30~100㎝にもなり、直径3㎝ほどの花がびっしりと
つく。茎や葉には軟毛があり、葉は有柄で掌状に細かく切れ込んでいる。

花は左右相称で、花の色は青色を基本とした総状または穂状花序をなす。
紫色や藤色、ピンクなどもある。デルフィニウムの仲間は花弁は貧弱で、
萼片が花弁のように見える。萼片は5、上萼片のうしろには細い筒状の距
が突き出ているが、距のない品種もある。花弁は4、中心部に離生する。

園芸品種は同属のエラツム D.elatumが基本となり、フォルモサム D.
formosum、グランディフロールム D.grandiflorum、カーディナレ D.
cardinale、ケイランサム D.cheilanthumなど、多くの種が交雑され発展
した。特に第二次世界大戦後に品種改良が進み、ブラックモア・ラング
ドン系、ジャイアント・パシフィック系、ビショップ系などの系統があ
り、’ベラドンナ’’ブルー・ファウンテンズ’’ローズ・スパイアー’
’パシフィック・ジャイアント’など4000を超える多くの品種が育成さ
れている。[栽培]繁殖は株分け、挿木。[花期]6~8月。
オオヒエンソウ(デルフィニウム)属 Delphinium
ヨーロッパ、アジア、北アメリカ、アフリカの山岳地帯に250種あまりが
分布する。多年草。古くは「ヒエンソウ(コンソリダ)属 Consolida」は
本属に含まれていた。

八重咲きドクダミ&ドクダミ(蕺草)/ジュウヤク(十薬) 2008年6月20日

2008年06月28日 | Weblog
一関市川崎町の八重咲きドクダミ(蕺草)
&ドクダミ(蕺草)/ジュウヤク(十薬) 2008年6月20日







2008年6月20日(金)、一関市川崎町薄衣(うすぎぬ)の諏訪前地区に
ある民家の畑(花壇)で「ドクダミ(蕺草)」が沢山花を咲かせていま
した。また、珍しい「八重咲きドクダミ」も花を咲かせていました。








ドクダミ(蕺草)/ジュウヤク(十薬)&八重咲きドクダミ
ドクダミ科 ドクダミ(ハウツイニア)属
Houttuynia cordata
本州・四国・九州・沖縄に分布し、山野の木陰や庭の日陰などに
生える多年草。高さ15~30cm。6~7月に楕円形の花弁のような4枚
の総苞葉の中心から1~3cmの穂を出し、多数の小花を咲かせる。

日本では薬用植物として栽培されてきたが、江戸期から栽培され
ていたフイリドクダミ(斑入り蕺草)cv.Variegataがこの10年の
間に欧米に渡り、この品種が突然の栽培ブームとなった。この品
種をイギリス人が「カメレオン」と名づけたためにブームが起き
たのであるが、理由は日本での栽培品より斑入り葉の色が紅、白、
黄、緑と冴え、すばらしくなったためではないかとのこと。現在
では世界的に広がりブームは終わったが、日本でも普及した。
グラウンドカバーとしても広がっている。
ドクダミ「カメレオン」Houttuynia cordata cv.Chameleon

[栽培]別名「ジゴクバナ」といわれる通り、地下茎が細長く横に
伸び広がり、地獄までも行く勢いで伸び、殖えて困るほど繁殖力
が旺盛。一般的な花のドクダミの栽培は少なく、何種類かの斑入
り品や変わり花が小さな鉢などで栽培される。
八重咲きドクダミ H.cordata'Flore Pleno'
五色ドクダミ Variegata form
ドクダミ(ハウツイニア)属 Houttuynia
1属1種で東アジアに自生する宿根草。

ドクダミ(蕺)/ジュウヤク(十薬)

2008年06月28日 | Weblog
一関市東山町「狭山峠」のドクダミ(蕺)/ジュウヤク(十薬)
 2007年6月28日



2007年6/28(木)、一関市東山町松川の旧・狭山トンネルへ
の峠道で「ドクダミ(蕺)/ジュウヤク(十薬)」の白い花が
沢山咲いていました。





一関市東山町のドクダミ(蕺)/ジュウヤク(十薬)
 2006年6月22日




2006年6/22(木)、一関市東山町長坂字里前の「大清水(おお
すず)」のすぐ上の道路わきに「ドクダミ」が花を咲かせてい
ました。かなり昔のことですが、夏になると蛆(うじ)殺しの
ために汲み取り式便所の便壺に、この草を刈って入れていました。




ドクダミ(蕺)/ジュウヤク(十薬)ドクダミ科 ドクダミ属
 Hputtuynia cordata
日陰や湿り気のある所に普通に生える多年草。全体に特有の
臭気(悪臭)がある。地下茎を伸ばして枝分かれして殖え、
地下茎の節から出た赤紫色を帯びる茎は高さは20~30cm。葉
は暗緑色で互生し、長さ約5cmのハート形で先は短く尖る。

花期は6~7月。4枚の白い花びらのように見えるのは「総苞片」
で、その上に花弁も萼もない小さな花が黄色い穂になってつく。
分布:本州~沖縄

和名は「ドク(毒)」や「痛み」に効くことに由来し、民間薬
として良く知られている。別名の「ジュウヤク(十薬)」とは、
虫刺され、切り傷、胃腸病など10種の薬効があるということか
らつけられたという。