peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ツルウメモドキ(蔓梅擬)

2008年10月31日 | Weblog
福島県国見町のツルウメモドキ(蔓梅擬)
 2008年10月25日






2008年10月25日(土)、福島県国見町にある産地直売店の前に鮮やかな
実を沢山つけたツルウメモドキ(蔓梅擬)の木が展示されていました。
店の名はくにみ浪漫大地の恵み館。看板も素敵でした。





橙朱色の種子が顔を出したツルウメモドキ(蔓梅擬)の実
 2007年11月5日





2007年11月5日(月)、一関市東山町長坂字町の「長坂
第2行政区」内を歩きました。民家の塀際に植えられて
いるツルウメモドキ(蔓梅擬)の木の実が弾けて、橙朱色
の種子が顔を出していました。





橙朱色の種子が顔を出したツルウメモドキ(蔓梅擬)の実
 2005年11月2日




ツルウメモドキ(蔓梅擬)ニシキギ科 ツルウメモドキ属
 Colastrus orbiculatus
山野にふつうに生える落葉つる性木本。秋になると実が美しいので
庭に植えられていることも多い。生花の材料によく利用される。

つるは褐色または灰褐色を帯び毛はなく、長く伸びてほかのものに
絡みつく。大きいものは直径20㎝ぐらいになるものもあるという。
葉は互生し、長さ5~10cmの倒卵形または楕円形で先は急に尖り、縁
には鈍い鋸歯がある。両面とも無毛で、表面はあまり光沢がなく、裏
面は淡緑色。
5~6月、葉腋から短い集散花序を出し、黄緑色の小さな花を10数個
開く。雌雄別株。花弁は5枚あり、長さ約4㎜の卵状長楕円形。萼は5
裂し、萼片は卵形。雄花には花糸の長さが約3㎜の雄しべが5個あり、
雌しべは目立たない。雌花には退化した短い雄しべが5個と柱頭が3
裂した雌しべが1個ある。
果実は果で直径7~8mmの球形。秋に黄色に熟すと、3つに割れ、中
から橙朱色の皮に包まれた種子が顔を出す。仮種皮の色が美しいので
生け花などによく使われる。実は野鳥の好物とか。分布:日本全土。
分布:日本全土

トキワサンザシ(常盤山樝子)

2008年10月30日 | Weblog
福島県国見町のトキワサンザシ(常盤山樝子)
2008年10月25日










2008年10月25日(土)、福島県伊達郡国見町大字藤田にある国見町
観月台文化センターに行きました。観月台に登り、奥州合戦におけ
る最大の激戦地となったという阿津賀志山などを眺めました。

後でわかったことですが、奥州平泉の藤原泰衡が、源頼朝の率いる
鎌倉軍を迎撃するために築いたと言われる阿津賀志山防塁は、この山
の中腹より西大枝の石田へと続く、約3.2㎞の薬研堀状の防塁跡で、
地元では俗に二重堀と呼ばれているとのことでした。

この国見町観月台文化センターの庭に、生垣状に仕立てられた
トキワサンザシ(常盤山樝子)と思われる植物が、鮮紅色の実を
びっしりとつけていました。





トキワサンザシ(常盤山 子)バラ科 トキワサンザシ属
Pyracantha coccinea
西アジア原産の常緑低木。1629年にヨーロッパに紹介され、日
本には明治中頃に渡来したといわれている。高さは2~6mになる。
主軸から出る枝の先端は、やや刺状になる。若枝には毛がある。

葉は互生し、長さ2~4.5㎝、幅8~25㎜の倒披針形または狭倒卵
形で先は丸く、縁に細かい鋸歯のある葉が多いが、時として楕円
形の大きな葉が出る。成葉は両面とも無毛であるが、若葉では裏
面に毛があり、時として中脈腋に毛が残る。表面は暗緑色で光沢
がある。

5~6月、短い枝の先に散房花序を出し、直径8~10㎜の白い花を
多数開く。花弁と萼片は5個。
果実は直径約6㎜の球形で沢山つき、10月頃、鮮紅色に熟し美し
い。先端に萼片が残る。
なお、果実が鮮紅色に熟すので、同属のタチバナモドキとは異な
ってわかりやすいが(黄色に熟すトキワサンザシもあるとのこと)
、ヒマラヤトキワサンザシとは区別しにくい。
用途:庭木、鉢植え、盆栽、花材。
 分布:東ヨーロッパから西アジア。

秋のパンジー

2008年10月30日 | Weblog
福島県国見町のパンジー 2008年10月25日



2008年10月25日(土)、鹿島神社の例大祭が行われていた福島県
伊達郡国見町大字藤田の商店街の花屋さんの店先に、花をつけた
パンジーが沢山並べられていました。
パンジーやビオラは、ヨーロッパに自生する数種のスミレ属の野
生種から育成された園芸種で、元来は多年草ということですので、
世界中で低温期の花壇の主役になっているそうです。



パンジースミレ科 スミレ属
Viola×wittrockiana
ヨーロッパ原産のV.tricolorを原種とし、これに幾つかの近
縁種を交雑してできた園芸草花で、200年以上の歴史をもつ。
元来は多年草で、イギリスでは優良花ができると挿し芽で殖
やしていたが、現在では秋播きの越年草として栽培されてい
る。
日本でパンジー、ビオラの秋植えが一般化したのは10年ほど
前からだそうで、10月ごろから5月ごろまで休まず花が咲き続
ける。花色も豊富で、1つの植物でほぼすべての色が見られ、
中間色やくすんだ色など、ほかの植物にはないような花色も多
数ある。

初期の花は小形で、1個の花は紫、黄、白の3色をもっていた
ので、サンシキスミレ(三色菫)と呼ばれていた。現在は大輪
で単色の系統が主流になり、サンシキスミレとはほとんど呼
ばれなくなっている。

大形に改良された系統はガーデン・パンジー Garden Pansyと呼ばれ、
小形のタフテッド・パンジー(ビオラ) Tufted Pansyと区別されている。

 パンジーとビオラの違いは?
パンジーの名は、フランス語で「思う」を意味するパンセ(penser)
に由来する。花の中心の黒いブロッチ(斑紋)が、考えごとをしてい
る人間の顔に見えるからとのこと。
一方ビオラの名は、スミレ科スミレ属の学名(Viola)からきている
とのこと。

20年ほど前まで、パンジーは中~大輪(直径3㎝超)でブロッチがあ
るものが主流で、ビオラは小輪(直径3㎝以下)で、普通はブロッチの
ないものを指していたとのこと。現在はこうした分け方があいまいに
なり、パンジー、ビオラに加えてスミレという名称まで使われ、はっ
きりした区別はなくなりつつあるという。

ブラシノキ(ブラシの木)/ボトルブラッシュ

2008年10月29日 | Weblog
福島県国見町「鹿島神社」のブラシノキ(ブラシの木)
/ボトルブラッシュ 2008年10月25日








鹿島神社 医薬神社 由緒 と書かれていました。

2008年10月25日(土)、福島県伊達郡国見町大字藤田にある鹿島神社
境内に植えられたブラシノキ(ブラシの木)が、真っ赤な長い花糸が
目立つ穂状花序をつけていました。全体がビンを洗うときに使うブラシ
のように見えます。英名がBottlebrush(ボトルブラッシュ)というの
も頷けます。








ブラシノキ(ブラシの木)/ボトルブラッシュ
フトモモ科 ブラシノキ(カリステモン)属
Callistemon speciosus
オーストラリア原産の常緑低木~小高木。高さはふつう2~6m。
観賞用によく栽培されている。葉は長さ8~10cmの狭披針形。
花序の先から枝が伸びるという珍しい特徴を持つ。

5~6月頃に開花するが、花弁は緑で小さくて目立たないが、雄し
べの赤(ときに白)の長い花糸が目立つ。穂状花序をなし(花が
長さ5~10cmの穂になってつく)、葯は黄色。この花序全体がブラ
シのように見えるのでこの名がある。属名のままにカリステモンとも呼
ばれる。また、キンポウジュ(金宝樹)ハナマキ(花槇)という別名もある。

果実は直径1cmほどの球形の果で、枝をびっしりと覆い、見た目
には枝全体を取り巻く昆虫の卵のように見える。(2、3年前の果実
がそのまま残っている。)果実には粉状の種子が入っており、オー
ストラリアでよく起こる森林火災が起こると割れて種子を放出する。

ブラシノキ属には、オーストラリア東部を中心に計34種があり、
そのうちの数種が観賞用に栽培されている。
(出典:フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」

よく似たマキバブラシノキ C.rigidusは、葉の幅が広く、葯は暗紅色。

ホテイアオイ(布袋葵)

2008年10月29日 | Weblog
福島県国見町のホテイアオイ(布袋葵)
 2008年10月25日










2008年10月25日(土)、福島県伊達郡国見町大字藤田のメイン
ストリート(商店街)で行われていた鹿島神社の例大祭に出会い
ました。多くの露店が並んでいましたが、金魚屋さんの所でプラ
スチック製の盥に入れられたホテイアオイ(布袋葵)を見つけま
した。金魚の水槽に浮かせるのでしょうか?




このふくれた葉柄を7福神のひとりで、坊さんのような身なりをして、
太って腹がたいそうつき出ている布袋和尚の腹に見立
ててこの名があるという。


ホテイアオイ(布袋葵)ミズアオイ科 ホテイアオイ属
Eichhornia crassipes
熱帯アメリカ原産の多年草。観賞用の水草として輸入されたが、
繁殖力が旺盛で、暖地の池や水田、溝などに繁茂し、害草化して
いる所もある。
葉は長さ5~15cmの広い倒卵形で、厚くて光沢がある。葉柄がふ
くれて浮袋の役目をしている。このふくれた葉柄を7福神のひとり
・布袋和尚の腹に見立ててこの名があるとのこと。

花期は8~10月。高さ15cmほどの花茎に淡紫色の花を多数つける。
花は直径3~5cm。英名はウォーター・ヒヤシンス。花は1日でしぼ
み、花茎ごと曲がって水中に沈む。
七福神:大黒天、恵比寿、毘沙門天、弁財天、福祿寿、寿老人、
布袋和尚。(7人の福徳の神)
なお、「ホテイ(布袋)」がつく植物にホテイチク(布袋竹)や
ホテイラン(布袋蘭)、ホテイアツモリソウ(布袋敦盛草)がある
が、花などが布袋の腹のようにふくれていることによるものである。