Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

モーゼルの2002年晩夏

2005-08-27 | ワイン
モーゼル中流域のワインを賞味しながら綴る。2002年産モーゼルワインは、その前年2001年産と比較すると魅力は無い。だからこのワインは、セレクションと謳って、何とか良い葡萄だけを手摘みで選別したのだろう。良い年は10年ぐらい持たせるワインでも、アルコール11,5度の不遇の年のワインを何時までも取っておくわけには行かぬ。

さて、コルクを抜いて感ずる香りは、若干砂糖水のようだが、口当たりは思いの他良かった。当初の堅さはなくなったが、丸くなって角が取れた分だけ物足りない。

モーゼル特有の地面から来る味覚は楽しめても、他の産地にも有り勝ちなワインでもある。色も早くも黄金系へと近づいており、短命な事を視覚的にも確認出来る。モーゼルの瓶の緑色や他の産地の茶色の色素は、ワインを光から守るが、空けてみないと中が確認出来ない様にしている。

鱒の燻製のフィレに合わせて見るが如何だろうか。鱒が、溢れる川に跳ね回る。

水害と聞くと如何しても、モーゼルの谷の事を思い出すが、今回はドナウ河流域であった。珍しい気象条件ゆえにアルザスへの眺望が開け、初めてヴォージェ山地を部屋の窓から確認する事が出来た。ストラスブールは見えないだろうがゲーテの恋人の居たアゲナウの裏山は見えているだろう。
コメント (4)
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