Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

四苦八苦している内実

2020-07-17 | 雑感
ザルツブルクからティケットが届いた。評判になっていたティケット入れどころか封筒にハンコを押していただけだった。余程事務局に余裕が無いのだろう。只でさえ返金から再配布へととんでもない仕事量だ。248,000席の処理だけでも大変だったと思う。そこに新たに80,000席の配布だ。

まさか封筒が無いわけではないと思うが、毎年一度発注するとしたら切れることもあるのかもしれない。発注する時間はあっても新たに発注する金も無いかもしれない。兎に角売って流動資金を確保しないと厳しいのだろう。勿論スポンサーは二度も払わない。

そこにコロナ陽性者が事務所で見つかった。パーソナルが確保できない。恐らくそうした背後事情がこうしたところにも表れているのだろう。

ザルツブルク音楽祭が無事開幕へと漕ぎつけるかどうかは分からない。DPAがザルツブルク音楽祭の歴史についても触れた記事を出している。そこでは戦後の時代を築き、メディアのメッカとしたヘルベルト・フォンカラヤンに対してモルティエが監督に就任して新時代を築いたとある。過去の事であり、自分自身はその中に居たのでそうした俯瞰的な視座は持ち得ていなかった。

実際にモルティア時代はお客さんもアニフの宿で嘗ての商業主義への批判が強かった。要するにそれではいけないとするカラヤン時代への反省が強かった。宿泊したホテルレストランはカラヤン夫人の愛好のレストランだったのでそこの旦那は流石にその話しには乗ってこなかった。

新時代になって沢山の歌手がそこでデビューしたが、通信社が書くようにアンナ・ネトレブコとアスミク・グリゴーリアンが今も続くとして二人だけ名前を挙げている。しかし二人ともメディアが操るような存在ではない。やはり時代が変わっている。

ザルツブルクのコロナ新感染指数が7になっている。フランクフルトの6よりも高いが、東京都の11よりは低い。新たな感染対策は官公庁建造物でのマスク着用とあったが、駅の警察官二人の陽性から百人が隔離された警官もマスク着用となったという事だ。それならば駅でうつった人はとなる。なにもしない限りザルツブルクの感染は広がって行く。これは確実である。

「エレクトラ」生中継放送日の公演の200ユーロの券が出ている。要するに戻り券などが出始めている可能性もある。不安は広がっていると思う。舞台稽古中に一人出たら終わりだと思っている。時間の問題で、どこまで引っ張れるかだろう。

相変わらずリンツ郊外は指数80で高止まりしているので、恐らくリンツをロックアウトしない限りオーストリアは陥落する可能性がある。最初に止めてティロルの感染を喰い止めたのは見事だったが、愈々ポピュリズム政権の馬脚を現わしてきたと思う。

口だけ偉そうなことを言ってあたかも何かをやっているように見せるのが特徴で、そうした演出ばかりやっている者は本質的に大切なところがなっていないのは何事も同じである。



参照:
合唱するための必要条件 2020-07-15 | 文化一般
壊滅に向かうか墺音楽界 2020-07-14 | 文化一般
コメント
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