東京北区の王子稲荷では、大晦日の夜に狐の行列があります。
籠に乗ったお狐様が装束をととのえて、王子稲荷に参拝したという。
装束稲荷はこの伝承からできたのではと思う。
王子稲荷のほうがはるかに古いだろう。
広重の最晩年の作といわれ、広重の最高傑作ともいわれる「王子装束ゑの木大晦日王子の狐火」。
装束稲荷から王子稲荷までの1kmぐらいを行列して練り歩きします。
URLは
大晦日はJRも私鉄も地下鉄も終夜運転しているから交通は確保できます。
9時ぐらいから出ましたが、その時間は日本人は紅白歌合戦のさなかなので、街中は外人さんが多い。
電車内はそれこそ中国人や韓国の方や白人ばかり。
しかも、みなさん裕福そうな服装と持ち物です。
最近は観光中国人のほうが日本人の若者よりも裕福そうです。
いつから逆転したのか、若者の貧困化は止められるのか他人ごとながら心配です。
王子駅を降りて行列の出発点の装束稲荷までも、外人がやたらと多い。スタート地点は大通りから一本入ったところ。
ちっちゃなお祭りだと思って、行列について大通りに出たとたんに大観衆がいるのに仰天しました。大きな狐火のお祭りです!
大通りを歩いて装束稲荷へ向かった時は時間が早かったので観客などいなかったのだ。
それが、、、12時を過ぎて行列が始まったら、大通りには2重3重の大観衆だった。
行列について歩いていたので、、、演者さんたちかと思われたかも知れない。
神社でおはらいを受けているのは、さすがに日本人だと思う。
大きな狐のお面は、、、右は男狐、左は女狐だろう。
女狐はおたふくさんに似ているでしょー。
巫女さんなのか、お払いの大幣(おおぬさ)を振りかざしていました。
だけど最近ではネットで巫女セットを安く売っているし、レンタルコスチュームもあった。だからこの方はコスプレなのかな?コスプレ巫女さん、コスプレ坊主やコスプレ神主さんも、いるかもね〜〜〜。場面は違うけどコスプレのスチワーデスさんはすらっとしてほしいなー。
こちらは巫女さんじゃないけど、グループで参加の大狐さんたち。
狐の行列に参加するには、狐面をかぶるか狐メイクが必然です。
手拭をほっかぶりした狐もいいものです。
大晦日の夜から除夜の鐘が鳴って年替わりして、行列がスタートします。
手に手に行灯を持ちます。
これもデフォです。
狐が手ぶらじゃいけないのです。
こちらは子狐さんたち。
市女傘じゃないですかー。
本格的だなー。
そうこうするうちに夜の12時を回り、爆竹が鳴らされて行列がスタート。
子狸たちの太鼓だと思ったら、子狐さんたちだった。
大きな狐面は重たそうだ。
これは、きっと狐の大将格だろう。
最近じゃこんなコスプレもネットで売っているらしいが、、、。
狐のお女中さんたちかな?
いろいろ出し物があります。
これは狐のご神体か?
狐の稚児さん。
待っている間、外人さんたちが稚児さんを取り囲んで写真を撮りまくっていた。
狐の行列に加わるには和装と決まっています。
けっこう絵になるんですねー。
狐囃子のあとに一般参加のお狐さんたちが続きます。
提灯と狐メイクはデフォです。
お面を買ってつけても可。
どちらかが必需で、しかも和装じゃなきゃいけません。
提灯は貸してくれるようです。
恰幅の良い、狐の旦那さん。
白人狐もよくお似合いでした。
白人の狐メイクはオペラで人気の「キャット」そっくりじゃないですか。
狐と猫はずいぶん違うが、メイクするとそっくりだー。
こちらは、純和風狐の美しい後ろ姿。
うなじがいいですねー。
狐の耳までかわいく見えます。
来年の大みそかは、ちょっと変わった狐の行列に参加してみませんか。
カメラ:ニコンD700(35mmフルサイズ)
レンズ:Tokina 28mm~80mm F2.8 (25年前の製品)
ISO:10000~50000(6000からさらに数段)
露出 :プログラム
モード:12ビットRAW
現像 :photoshop
ストロボを使って写したら雰囲気がなくなってしまうので、D700(2008年発売)の高感度特性にお任せ。当然RAWで撮影です。オリンピック撮影で鍛えられたD700だもの、肉眼で真っ暗でも発色は良好だった。画像の荒れ具合は予想以上にきれいだった。トキナーは純正レンズじゃないし、フィルム時代の超古いレンズですがオートフォーカスは正確に働いていた。仕事に使っていたが、当時でも問題なかった。そういえば今でも某大銀行の入社式の撮影で出番があります。ハロとかニジミとかシャープネスなど、うるさいこと言わなきゃ十分使えます。たぶん良いレンズなんだろう!?
稲荷神社は狐と縁が深いですね。
新潟でも各地で狐行事があります。その時は、狐の化粧をしたり、和紙で作った狐お面を被ったり…。「栃尾の油揚げ」も狐に由来しているのかと調べましたが、由来はなさそうです。
王子の狐の行列は町おこしで出来たお祭りで、ぜんぜん歴史はありません。
ただ、安藤広重の版画などで描かれていたから、なにか知られていたのでしょう。
うまくお祭りを作ったと思います。参加できるしビジュアルが良かったのだろう。
日本でもクリスマスより謝肉祭の仮装パレードの方が、人気が出てきていますもの。自分が仮装して人に注目されるのはコスプレ心理ですからねー。
王子はちょっと外れ感が大ありですが、面白い企画をものにしました。狐の行列はますます盛んになりますよー。装束稲荷から行列について大通りに出たら、あんなに観客が鈴なりになっているとは思わなかった。夜遅い行事ですが、紅白を見てからいっても充分間に合いますから。