ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

行列のできる店

2009年02月13日 | 食べ物


先日、開店当初はちょくちょく行った蕎麦屋に、久し
ぶりに出かけた。
最後に行ってから、少なくとも七八年は経っている。
何故、行かなくなったかというと、そこは行列のでき
る人気店になってしまったからだ。
それとともに、蕎麦自体も、始めに比べると質が落ち
てきたように感じられた。
となれば、並んでまで行くことはないしということに
なる。
個人的には、世の中に、並んでまでして食べるほどの
ものはないと思っている。
並ぶのが好きな人は、この限りではないが。

そんな時、何故に行ったかというと、この時期は流石
にそう混雑する時ではないということと、本当は近く
の違う店に行こうとして、そこが営業してなかったと
いう理由があった。
蕎麦の良い季節は、一月から三月ぐらいの客が少ない
時という逆説的な状況を利用しないては無い。
時間は、六時過ぎ。
場所は、蓼科に片足入った所のビーナスライン沿い。
「みつ蔵」というのだが、シーズンにこの辺を通った
人は知ってると思うが、一時間二時間待ちが常態化し
ている人気店なのだ。

この時期、蓼科自体も殆ど人の気配はない。
それでも店には、すでに二組ほど入っていた。
蕎麦以外の料理が結構美味しいのは分かっているので、
「玉子焼き」と「鴨の陶板焼き」、それに「盛り蕎麦」
を頼む。
「玉子焼き」は、六個は使ってると思われるでかいのが
登場。
出し巻き玉子だが、素直に美味い。
これは昔と変わらず。
次に「鴨の陶板焼き」。
胸肉(多分合鴨だと思う)のスライスに、ちょっと甘い
しょうゆ味のタレがかけられ、白髪葱とともにじゅうじゅ
ういってでてくる。
特別肉質が良い訳ではないが、これも美味い。
好みで、山椒や七味をかける。
そして問題の「盛蕎麦」の登場。

ここは昔から、一人前を二回に分けて出す。
常にゆで立てという方針からだろう。
夏の忙しい時もやってるとしたら、それはちょっと凄
い。
で蕎麦自体なのだが、これが昔と違っていた。
質が落ちたと感じた時の蕎麦は、不揃いで短め、しか
もいやに固く(腰とは違う)、香りも感じなかった。
それが今回は、きれいに細めに切られ、短くも無く繊
細なタイプの蕎麦になっていた。
これだったら充分である。
というわけで、全体的に満足した蕎麦屋訪問となった。
但し、行くなら今の時期で、蕎麦自体も質がぐっと落
ちる、六月以降は行かない方が良い。
これは、蕎麦に対する一般論でもある。
要するに、並ぶ時期には、行かない方が良いというこ
とである。
作る方だって、落ち着いて作った方が良いに決まって
いるのだから。
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