貧乏人が支えるプロスポーツの続きというわけではないが、イタリアセリエAが一時に較べ弱くなったのは、国力が影響しているのかもしれない。庶民のサッカーにかけるお金すら乏しくなった経済的な危機の現状をここに見る、と言いたいところだが、それならばスペインはどうだろうということになり、その説はあっというまに説得力がなくなってしまった。昨日読んだ新聞に、イタリアの現状について述べたイタリア人の経済学者の解説が載っていて、そんなことを思ったのだが、実際イタリアの経済状況は相当良くないということであった。将来になんら展望が無いというかなり悲観的な話でもあった。
日本も悲観的な話ばかり出てくるが、イタリアに較べれば大分マシに思えてきた。ひどい状況でも、良いものを作るという精神が残っている日本を誉めていたが、こういう部分は確かに大事で、効率化の名のもとに安いものばかり氾濫する現況だが、作る方が周りの状況とは関係なく自分の基準で良いものをと思う精神は日本の良さであると思う。例え、政治の世界にはろくな人間がいないとしても、もの作りにおいてそういった精神を持ち続ける日本人がいればまだまだ希望が持てる。
イタリアでもそういった精神を持った優秀な職人というのは相当いるはずだが、産業となるとどうも駄目らしい。その大きな原因は、経済の3割方を牛耳っているというマフィアの存在。闇の勢力というのはどこにもあるが、その規模が違うし浸透度が違う。役人との黒い関係は常識なのだろう。そうやって考えると、日本の役所は責任は取りたがらないが(これは何処でも同じ)、他の国と比較すればクリーンだし、少なくとも窓口での対応は大方丁寧だし、仕事も速いし(他の国と較べて)世界の中では相当良いほうだと思う。そういう部分もたまには評価すべきではないかと、今回思った。
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