アンサンブル・ド・ミューズ ニュースレター

レッスンの事、日々の出来事などいろいろと…。

≪俳優祭≫…♪

2024-01-29 10:59:08 | Weblog
昨夜のNHK Eテレ『古典芸能への招待』では、去年9月に国立劇場で開催された≪俳優祭≫を放送してました。
若手の競演で『菅原伝授手習鑑』から加茂堤の場吉田社頭車引の場を、そして劇場ロビーなどで展開された模擬店の様子をちょびっと、さらに尾上菊之助丈監修で国立劇場での歌舞伎の今昔を纏めた映像作品をほぉんのちょびっとだけ、最後に松本幸四郎丈構成・脚本・演出の芝居『戯場八景名残隼』が一日限りの特別な演目でした。
まず冒頭の『菅原伝授』吉田社頭の場で桜丸を演じたのは市川團子丈でしたが、車引の場で同役を演じたのは尾上左近丈で彼は当代尾上松緑丈の息子さん、色々な所作のひとつひとつ、その手先の動き指先の反り具合までが美しくて、
踊りのお稽古をしっかりやってるんだろうなぁ
って思いました。
松王丸を演じたのは市川染五郎丈で、
うん、そりゃぁねぇ、そうでしょうとも
って思いました。
だってお父様もおじい様も務めてるお役だし、亡き大叔父様吉右衛門丈の名演もあり、そんな素晴らしいお手本が身近にあるんですもんね
最後の『戯場八景名残隼』はゆめのくにへようこそありがとうこくりつって読むんだそうで、さすが歌舞伎の外題
松本幸四郎丈・中村獅童丈・坂東巳之助丈と、もう御一方女形の四人が三途の川のほとりにやってくると、“しょうづかのバー”というアヤシイ店があって、そこには白銀の髪を結いあげた派手めの婆さまが…、この婆さまを演じているのが中村勘九郎丈で遊び心たっぷりしゃれっ気たっぷりで上手い。
つぎは地獄の場、まずは“冥途かふぇ”の娘たちが5人で踊る…中村米吉丈がセンターなんだけど、まぁホントにかわいらしい…
そこに閻魔さまのお裁きを受ける亡者がやってくる、その一人目が弁天小僧菊之助で、芝居でも有名なお決まりの台詞で名乗りを上げる……しぃ~ん……もう1回名乗りを上げる……閻魔さまから“もういっかい!”とやり直しを命じられる……、結局5~6回やらされてお裁きの結果は“地獄行き”その理由は“しゃべり過ぎ”…
こういうところが正規の芝居では見られないお遊びのお楽しみよね。
中村七之助丈も艶やかな姿を見せて、中村獅童丈と“刺青寄偶(いれずみちょうはん)”に纏わる芝居をちょこっと…
クライマックスで幸四郎丈一行に閻魔さまから“針の山行き”のお裁きが下り舞台が変わると、たくさんの剣山を背負った鬼との戦いの場で、剣山を背負った鬼が可愛かった…
ほかにも碇知盛が碇を担いで出て来たり、猿之助歌舞伎の『水滸伝』の顔見世を役代りでちょっと見せたり、幸四郎丈・巳之助丈他の太鼓の演奏など盛沢山でした。
模擬店のほうも中村歌六丈が焼きそばを売っていたり、勘九郎丈の息子たち勘太郎クン&長十郎クンがトートバッグを売っていたりと様々、賑やかで楽しそうでしたよ。
俳優祭、昔から一度は行ってみたいと思ってるんですけどね…。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする