![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/ef/089fae07ac9bb4aebd7848ce561bfbd6.jpg)
http://chartpark.com/gold.html より
■ 金価格の下落 ■
一時は1オンス1900ドル目前まで上昇した金価格。
ところが、最近、金価格は1400ドル台まで下落しています。
1) 経済が危機的状況になると、通貨の価値が失われる可能性がある
2) 通貨の代替として、金が買われ金価格が高騰する
日本人は、あまり金を買う習慣はありませんが、
欧米や途上国などでは、「金信仰」は根強く残っています。
インドなどでは、結婚する娘に金の装身具を身に付けさせますが、
これは持参金の意味を持っています。
最近の金価格の下落は、表面的にはリーマンショック以降の経済危機が収束し、
通貨の安定性が保たれる事から、金が売られていると考える事が一般的です。
■ FRBの出口戦略と金価格 ■
FRBは無期限の金融緩和を宣言していましたが、
日銀の緩和拡大を受けて、FRBは「出口」について語り出しました。
FRBが市場にジャブジャブ投入していた資金が金や原油などの先物市場に流入し
原油高や金の高騰を演出していました。
FRBが「出口戦略」に踏み切れば、これらの過熱した市場は崩壊します。
それを見越して、金を売る動きが出ているのかも知れません。
■ キプロス中央銀行の金売却 ■
経済危機に瀕しているキプロス中央銀行が金を売却しました。
短期的には、この大量の売りが、金相場を押し下げたとも言われています。
しかし、キプロス騒動が表面化する以前より、
金相場は下落を始めています。
「アメリカ経済が復活しそうだ」という「噂」とリンクする用に
金価格が下がっています。
■ バブルの終焉が近いのか? ■
表面的なニュースと反対に、金融界ではアメリカの金融市場がバブルであるとの懸念が生じています。
ジャンク債市場までが、高騰するなど、明らかにバブルの兆候が現れています。
このバブルがいつまで継続するか、だんだんと心配になってきています。
「アメリカ経済が回復する」=「FRBの出口戦略が開始される」です。
ですから、金のバブル相場が終焉する前に、
金を売り抜ける行為が始まるのは当然とも言えます。
ここで注意が必要なのは、アメリカ経済の行く先が
「景気の回復」なのか「バブルの終焉」なのかです。
FRBのQE3は明らかにバブルを助長していますから、
いつまでも継続すると、バブルはさらに膨らみ、崩壊の破壊力が増します。
そこで、FRBはQE3の終了を模索しているはずです。
FRBの口にする「出口」とは、本来景気回復によって達成されるべきですが、
今のままでは、バブルに押し出される形で、「出口」を向かえそうです。
FRBが「出口」で資金供給を絞れば、
バブル相場は崩壊します。
それを見越した「金売り」だと私は妄想しています。
■ 「紙の金」と「本物の金」 ■
現在世界には2種類の金が流通しています。
「本物」の金と、「紙の金」です。
「紙の金」は「金ETF」という名称が付いています。
金EFTは現物の金を裏づけとして発行された証券の様なものです。
金現物では、売買に向きません。
現物をいちいち手渡していたのでは、流動性が著しく不測します。
そこで「金を証券化」すれば、流通は一気に加速します。
ところが、金ETFには問題があります。
それは、現物金の量以上の金ETFを発行する事も可能な点です。
本来、この様な事は起きてはいけないのですが、
一説には現物金の100倍の量の金ETFが流通しているとも言われています。
要は、金ETFはまさに「紙の金」なのです。
市場参加者にとってみれば、金ETFが文字通り「紙の金」であっても何ら問題はありません。
「二酸化炭素」だって商品化する市場ですから、
「紙切れ」であっても、それに「値」が付いて、市場で売買できれば立派な投資対象です。
キツネの木の葉だって、お金だと人々が信じている間はお金として機能する事と同じです。
しかし、一度危機が意識されると、「紙」は単なる「紙」でしかありません。
ですから、危機を予見した人は、出来るだけ資産を「現物」に変えようとします。
金は現物資産として選好されて着ましたが、
「金ETF」は、現物資産ではありません。
「金ETFが暴落したから現物の金と交換してくれ」と申し出ても
金は金ETFが保証する量よりも、遥かに僅かしか存在していないのかも知れません。
ですから、危機が表面化すれば「現物の金」は暴騰し、
「紙の金」は文字通り、紙切れになるでしょう。
■ 先物市場の資金が枯渇してきたのか? ■
もう一つ、金の下落理由として挙げられるのが、
先物市場からの資金逃避です。
ヨーロッパも中国も景気の先行きはかんばしくありません。
「景気回復」が喧伝されるアメリカも、経済指標は悪い数字が続いています。
当然、先物市場は景気に先行して反応しますので、
景気の悪化を予測して、先物市場の相場が下落します。
資金も当然、引き揚げられます。
原油価格も上値が重い状況が続いています。
先物市場は景気悪化を予見している様です。
■ アメリカのバブルは延命不可能か? ■
アメリカは日銀に大規模な緩和を実施させて市場を支えさせ、
その間に「出口」を達成しようとしています。
これが上手く行けば、アメリカ経済は多少延命が可能です。
しかし、それとて危機が回避できるわけではありません。
■ 2013年に発行されるかも知れない新100ドル札は金兌換? ■
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/07/33344dac2e62388a47a8b53d4d7679c4.jpg)
上はネットで拡散している新100ドル紙幣のデザイン。
アメリカ政府の公式新札に関するPRサイトで公開されていた様ですが
現在はそのサイトは見当たりません・・・。
2010年5月に発行予定だったこの新100ドル紙幣発行ですが、
2011年に延期され、結局未だに発行されていません。
この紙幣の右側に書かれた筆記体の文字も意味深です。
"That whenever any Form of Government becomes destructive of these ends, it is the Right of the People to alter or to abolish it, and to institute new Government, laying its foundation on such principles and organizing its powers in such form, as to them shall seem most likely to effect their Safety and Happiness."
お札の人物はベンジャミン・フランクリン。
そして、上の文言は独立宣言の一文です。
「いかなる形態の政府であれ、政府がこれらの目的に反するようになったときには、人民には政府を改造または廃止し、新たな政府を樹立し、人民の安全と幸福をもたらす可能性が最も高いと思われる原理をその基盤とし、人民の安全と幸福をもたらす可能性が最も高いと思われる形の権力を組織する権利を有するということ、である。」
何だか、現在のアメリカ連邦政府への痛烈な批判の様にも受け取れます。
この新100ドル紙幣は、金兌換紙幣だとも噂されています。
この紙幣、アメリカのサイトでは2013年中も発行されると言われています。
ところが、この紙幣が盗まれたらしい。
「新デザインの米国100ドル紙幣が大量に盗まれる、13年から導入」 CNN 2012.10.13 )
http://www.cnn.co.jp/usa/35023027.html
<全文引用>
ニューヨーク(CNNMoney) 米連邦捜査局(FBI)は13日までに、東部ニュージャージー州の連邦準備銀行へ搬送中だった新たにデザインされ、2013年から導入予定の100ドル(約7800円)紙幣が大量に盗まれる事件が起きたと発表した。
フィラデルフィアのFBI支部の報道担当者によると、犯行は今月11日に発生。新紙幣を積みテキサス州ダラスを出発した民間航空会社の便がフィラデルフィア空港に到着した現地時間の同日午前10時20分から、ニュージャージー州内の送り先に荷物が着いた同午後2時頃にかけて盗まれたと見ている。
ニュージャージー州内で新紙幣を運んでいた運送会社が一部が消失していることに気付き、通報した。
FBIの報道担当者は、詳しい被害額には触れなかったが、相当な金額としている。
新紙幣は、背面に「100」の図柄、表の面にはオレンジ色の「自由の鐘」などがかたどられている。
<引用終わり>
ほとんどジョークにもならない様な、お粗末な話ですが、
陰謀論的には、この新100ドル札の発行をどうにかして阻止したり勢力が居る様に思えます。
何故、彼らがこの100ドル紙幣を抹殺したいのか・・・?
ここから先は、想像にお任せしますが、
いずれにしても「尋常で無い」事が、普通に起きているのが現在の世界です。
まあ、日銀のバズーガー砲が一番「異常」かも知れませんが・・・・。