史上最低のバカ映画を目指したこのくだらない映画は、うんこ、ちんこ、それに、おならを満載して、下品で(というか、ガキ)無意味の極みを露呈する。これでもか、これでもか、とバカバカしくて、どうでもいいようなことにこだわり、あきれさせる。見ていて溜息しかない。それを松山ケンイチが全裸で楽しそうに熱演する。『西遊記』をもじって、『珍遊記』というあほなタイトルからしてもう何も考えてないことは明 . . . 本文を読む
『歌え! 多摩川高校合唱部』に続くシリーズ第2弾だ。今回は生徒会ね。もう、タイトルを見たなら一目瞭然。こんなにもわかりやすいシリーズ物はないだろう。でも、このシンプルさがいい。でも、実を言うと、最初はさすがに、「こんなにもゆるい青春物はもういいいよ、」と思い、全く乗れなかった。
仕方なく読み始めたから、そのまま惰性で読んでいた。しかし、、だんだんこの緩さがカイカンになってくる。こ . . . 本文を読む
劇団大阪がプロデュースする「谷町劇場えんげき塾」という企画は半年間のワークショップ、本公演の稽古を通じて演劇について学び、その成果をこの卒業公演として披露するというもののようだ。この劇団は先行する「シニア演劇大学」に続き、実に意欲的な取り組みをする。
今回の作品は伊地知克介さんのオリジナル。3話からなるオムニバスだが、いずれも「ごはん」を巡るお話で、「米とわたした . . . 本文を読む
和歌山大学演劇部第11期生卒業公演が、なぜかウイングフィールドで上演される。普通なら学内でやればいいはず。そのほうがリスクも少ないし、たくさんの友人知人にも見に来てもらえたはず。なのに、彼らは果敢にも大阪の小劇場で、普通の土日公演を打つ。まず、その試みに興味魅かれた。「なぜ?」と思うから、気になる。どんな試みをするのかにも。だから、見に行ってみた。
不思議な芝居である。今まで見たことないような、 . . . 本文を読む
3つのプレゼン直前の舞台裏。1984年のMacintosh、88年のNeXT Cube、98年のiMac。歴史的な瞬間に立ち会うために集まる観客は、彼の登場を待ちわびる。すさまじい演出。あざといけど、観客を熱狂させる、時代のカリスマ。独裁的なやりかたで圧倒する。確かに天才なのかもしれないが、狂っている。そんな男に周囲は振り回される。
全く説明なし。待ったなしで始まり、終わる。問答無用で、まくした . . . 本文を読む
クエンティン・タランティーノ監督第8作。だから、このタイトルなのか。まぁ、そんな冗談のようなタイトルでやりたい放題。怒濤の2時間48分である。なんと、これは今時ありえない70ミリ大作なのだ。時代錯誤も甚だしい。しかし、もうそこはそれ、周囲のことなんか一切考慮しないで、自分のことだけで映画を撮る。
帝王なのだ。それができるのが今の彼で、許されている。もちろん、何をし . . . 本文を読む
後半少し弱いのではないか。しかもあれもこれもと、1本の小説に盛り過ぎ。消化不良を起こしている。そのくせ、このお話がどこにたどり着くのか、興味津々だったのに、どこにもたどり着かないまま、終わる。彼が何を見たのか。どこに向かうのか。せめて、そこだけでも、もっと明確にして欲しい。
彼の罪とは何なのか。運命に導かれてここまで、きた。しかし、それは本来の自分の人生ではない。 . . . 本文を読む
ウエイン・ワンが日本映画に挑戦した、なんていうキャッチはあまり面白くない。なんで、日本映画なのか、というのも、つまらない。ボーダレスになった今の時代、日本映画だとか、アメリカ映画だとかいう垣根はない、と思いたい。しかし、厳然として僕たちの意識の中にはそれがあるようだ。これをウエイン・ワンの新作として見る前に、「ウエイン・ワンの日本映画」という色眼鏡で見てしまう僕たち . . . 本文を読む
全編手話で、音声によるセリフはない。しかも、字幕も出ない。だから、彼らが何をしゃべっているのかは映像と表情から想像するしかない。ストーリーもそこから理解するように作られてある。(僕はよく字幕なしで、映画を見るからこういうのは得意かも、と思うけど、この映画はなかなか難物だった)
決してわかりにくい話ではないけど、細部の説明はないから、よくわからないエピソードもたくさ . . . 本文を読む