クアトロウはワインが好きだ。当然のごとく、ワイン・ショップを覗くのも楽しいと思う。新しい町へ行っても、ワイン・ショップがあるとふらりと立ち寄ってみるものだ。色々とワイン・ショップを覗いて歩くと、ある程度ワイン・ショップの見方が解ってきた。まず大手のワイン・ショップはあまり魅力がないと切り捨てている。小さな個人経営のワイン・ショップこそ宝探しの楽しさがあると思っている。
ひとつに、小さい店は値段の付け間違いが多々あるのだ。こんなに良いワインがこの値段ということがある。マニアックなシャンパンが半額以下の値段だったり、シンデレラ・ワインのマグナムを手に入れたりした体験から、この手の宝探しがクセになっている。
次にクアトロウは常々5000円クラスに良いワインがあると睨んでいる。店によって、価格帯別の品揃いが違うのだが、この5000円クラスに大きなウエイトを閉めている店は大手に少ないのである。そのような店を見つけると、ワインの棚をなめるように観察するクアトロウである。
大手のワイン・ショップはこの価格帯が弱い。やたら値段の高いワインを置いて、ワイン・アドバイザーにつまずきそうな店か、安いよという値札がはばをきかせて平積みのワインにつまずきそうな店かどちらかである。
しかし、値段の付け間違いを探すクアトロウはどうかと思う。
※クアトロウは架空の人物であり、クアトロの父がモデルではありません。