ことごとく、道を究めたくなるのは日本人のサガであろうか。
年末になり、ワインを飲む機会も増える。
そこで、ワイン道を究めたいと思う方々に、レストランでのワインの作法を伝授しよう。
レストランでのワインのテイスティングこそ、ワイン道を究めるものの腕の見せ所である。
ソムリエがエチケットの確認を終え、ワインの抜栓にとりかかる。
この時、あまりしげしげと手さばきを見つめていてはいけない。
横目でちらっと見る程度にしておこう。
この間に、ボトルの形から推測出来る味わいを、パートナーとの会話に活かそう。
ボルドータイプのボトルの赤ワインならば、
「きっと、濃厚な味わいだろうね」
ブルゴーニュタイプのボトル赤ワインならば、
「きっとベリー系のエレガントな味わいだろうね」
とか、ちょっと囁いておこう。
この程度の予測を述べる分には、星占いの文章のようなもので、当たらずとも遠からずであり、ワイン道の支障にはならない。
それどころか、聞き耳を常に立てているソムリエは、この後の対応に配慮をすることであろう。
必要以上に、サービス係がテーブルに寄ってきて、色々と料理やワインの良い情報やサービスを提供する可能性がある。
しかし、あまりワインの知識を披露しすぎると、サービス係が近寄らなくなる可能性もある。
その点の配慮がワイン道を究める者の修行すべき点であろう。
つづく
ワイン道/作法その3
星占いの文章を習得し、ささやくべし。
※本日のクアトロのおすすめ
ブルゴーニュタイプのボトルの白ワインを注文し、「これは樽熟かな」などと、ささやくお客様がいると、すかさずクアトロの父は「兵庫産生牡蠣」とか「ワカサギのエスカベッシュ」などはいかがでしょうとお得な情報を提供するであろう。
意外と、ボルドータイプのボトルの白ワインを注文し、ささやかないお客様にも同じものをすすめているクアトロの父だ。