クアトロの入口に水槽が置かれている。
そこにワタリガニが数匹入れられている。
「このワタリガニはどうやって食べるんですか」
そうお客様がささやく。
そこから、禁断の世界が開く。
このワタリガニを丸ごとパスタにしましょうかと、シェフ。
うなずくと、ピリ辛にしましょうか、トマトクリームのオーロラソースにしましょうかとシェフが訪ねる。
オーロラソースを注文すると、数分後茹でられたワタリガニが運ばれてくる。
大きなワタリガニ丸ごとにしか見えないのだが、その甲羅の内側にはパスタが隠れている。
かに棒とオシボリを渡され、一心不乱に食べ始める。
旨い。
これは禁断の美味しさだ。
「ワタリガニにはどんなワインが合うんだろう」
そうお客様がささやく。
すると、クアトロの父が追い打ちをかける。
このワタリガニに合うワインはC&Cのロゼが甲殻類によく合うんですよ。
ちょっとしたささやきが、禁断の世界へといざなう。
あなたも、今日のクアトロでささやいてみよう。
先日、ワタリガニを食べ損なったお客様、どうぞご予約のささやきを・・・。
イベリコ豚は、ドングリや椎の実などを食べて育ったスペイン産の豚。
とても美味しい豚肉だが、特に脂身には、木の実の風味を感じる。
そのイベリコ豚の肩ロースをたたいて、筋を切ったものに、パルミジャーノチーズを混ぜた衣を付ける。
そして、オリーブオイルでからっと焼いたものが、クアトロの“イベリコ豚のカツレツ”である。
しばらく、メニューから外れていたが、久々の登場である。
さて、このイベリコのカツレツには、どのワインが合うだろう。
野鳥のエチケットのウイマーラ・シラーズはいかがだろう。
シラーズに白ブドウのヴィオニエを少し加え果実味がまろやかなスタイル。
女性の醸造家やソムリエによるワインの品評会で金賞を取ったウイマーラ・シラーズ。
カツレツの旨みにとても良く合います。