湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」

2007年06月29日 | 北欧・東欧
○パスカル四重奏団(CLASSICS CLUB他)LP

楽しく情緒たっぷりのオールドスタイルがなつかしい。こういうフレージング、こういう倍音の無闇に詰め込まれた音、豊潤な演奏というのがあまり聴かれないのはどういった訳だろう?かんじんの東欧が比較的乾いた精緻な演奏スタイルでお国ものにのぞんで成功したものだから、それを範とした後進がみな情趣の押し売りよりメカニズムの浮き彫りだといった結果、骨をかちゃかちゃいわせる民族舞踊がカルテットの定番になってしまったのか、これも社会のデジタル化の弊害か。いま一度この素直な感情の表現に戻って、たのしく歌いさわぐ感覚をアメリカに取り戻すといい。パスカルのよろこびはカルテット業界の陥っている精緻化の狭い穴の存在に気付かせる。つまりはおもしろいってことです。

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