湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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☆サティ:左右に見えるもの(眼鏡なしで)

2017年12月27日 | サティ
◎ボナルディ(Vn)ビリエ(P)(ARION,CBS)

おお、サティだ。繊細でシンプル、リリカルな雰囲気とさりげない風刺。どこかの哀しみ。非常に綺麗に純度の高い演奏ぶりを示している。ちょっと小粒かもしれないが、曲が小粒なのでバランス的には正しい。サティはけっこう室内楽への興味も持っていたみたいで、とくに弦楽器作品には挑もうとした痕跡があるが、結果としてのこされたものは伴奏としてのものを除けば非常に少ない。サティの単純化された書法がピアノとヴァイオリンそれぞれに注意深く反映され、おのおののパートとしても素晴らしく、けっして過度でも疎でもない、じつに個性が簡潔にはっきりと示されている佳作だ。からこそ、一般に普及させられたものとしてはこれしか残せなかったのだという見方もわかる気がする。模範的サティの演奏。

※2007-07-01 11:07:05の記事です

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