UHB大学「愛と尊厳・・」どの様に死を迎えるか死を覚悟したホスピス病棟での患者との会話、末期がんなど治療の困難な疾患にかかわった患者とその家族が快適な生活を送れる様な支援やケアをするのが「緩和ケア病棟」全国で5ヵ所、今は200近いケア病棟があると言われています
日本でホスピス緩和ケアを提供しようとしているホスピス緩和ケア病棟は少なく、1年間にホスピス緩和ケアを受けることのできる患者数は約2万人と推定されます。一方で、日本の年間がん死者数は2008年の時点で約33万人に達しています。このことは、望んだとしても、癌死者の約6%しかホスピス緩和ケア病棟でのケアを受けられないことを示しています。
ホスピスの歴史は中世ヨーロッパにさかのぼります。当時、ヨーロッパ各地にあった修道院は、聖地エルサレムに向かう巡礼者たちが旅の途中で疲れたり、病気に倒れたとき、一夜の宿と食事を提供した、この修道院の活動が近代ホスピスの源泉といわれています。
私の経験から
ホスピス病棟、ほとんどガンの末期患者に対するケアを中心に行われていると言いますが、助かる見込みのない患者が病院から追い出され行き着くところが「ホスピス病棟」のある病院でした。あと1~2週間の命とわかっていても大病院は、置いてはくれませんでした。もう治療の方法はありません。治療を待つ患者が大勢待っています。その方の為に病室を開け、他の病院へと迫られました。次の病院をと、どうにか探したのがホスピスのある病院でした。主人を説得するために病院を訪れました。ホテル並みの一泊料金個室、結構お高いのですねとの私のつぶやきに、看護婦さんそのために皆さん保険を掛けているのでしょうとの冷たい答えでした。それでも「病院が変われば治療方法もあるかもしれないので、病院を変わろうと」主人にはホスピス病棟とは言えませんでした。
7月12日、大病院からホスピスのある病院へ移りました。病院には痛みのないようにだけお願いしました。病院泊まりになりました。静まり返った真夜中、すすり泣く声と共に毎晩のごとく廊下をベットが移動していきます。今日もまた・・・次は・・とついに8月1日1時何も言わず静かに永遠の眠りにつきました。
ホスピス緩和ケアは最期まで患者がその人らしく生きてゆけるように支えると言いますが、治療方法もない末期がんの患者にはホスピス病棟は死を意味しているようなものでした。
今日の講義はホスピス病棟に長い間関わってきた総婦長さん・・看護婦さんから見た患者・・ガン患者を抱えた家族の心までは分からないことでしょう。