朝、中島公園の中、耳にはウオークマン、もちろん曲は「第九」公園の美しい紅葉を見ながらKitaraへと急ぎました。この5ヶ月間、週2回練習を重ねてきました。ドイツ語の発音から発声練習と、音楽に関わることが無かった私も、この未知の世界に飛び込み多くのことを学びました。先生は、歌詩の意味を心に入れ、ベートーヴェンの気持ちになって、歌うように、といっも言われました。この曲はベートーヴェンがもう耳が聞こえなくなってからの曲です。自殺を考え、最後に彼女の為に「月光」の曲を演奏しているうちに、「第九」の曲が浮かび自殺を考え直したと言われています。
おお、友よ、この調べではない、もっと快い、喜びにみちた調べを歌いはじめよう!バリトンのソロで始まります。
すべての人はみな兄弟となる、いきとして生きるものは歓喜を、百万の人々よ、わが抱擁を受けよ、この接吻を全世界に。
そして最後に声高らかに、神々の美しい花火、百万人の抱擁がひとつに溶け合い全世界へ広まって行く。オーケストラと共に最高の歓喜の歌を歌い上げました。
鳴り止まぬ拍手の渦の中、観客席と私達が共にひとつになったような気がしました。この拍手が励みとなり、また来年もと、そんな気持ちになりました。
新庄さんの涙も良かった、でもそれ以上に私達の感激の涙は心にジーときました。