認知症の研修会、講演会が目白押し、それだけこの病気にかかる人が増えているということでしょうか。
昨日夜の研修会、今回は認知症のサポーターになるための養成講座から
尊厳をもって最後まで自分らしくありたい、これは誰でも望むことですが、この願いをはばむのが認知症です。認知症は脳の病気によるもので、85歳以上で4人に1人はその症状があると言われています。現在約200万人ですが、あと30年後2040年は400万人まで増加すると予想されています。この病気は誰にでも起こりうる病気で、認知症により、記憶障がい、認知障がいから不安に陥り、周り人との関係が損なわれそれにより家族が疲れ切って共倒れになってしまこともあります。私たちサポーターの役割は、まず認知症を知ること、その家族を地域で見守っていきましょうということです。
脳は私たちのほとんどあらゆる活動をコントロールしている司令塔です。その司令塔が働かなければ神経も、身体もスムーズには運ばなくなります。それがこの病気で脳の細胞が死んだり、働きが悪くなるとさまざまな障がいが起きてきます。その症状は脳の細胞が壊れることにより記憶障がい、見当識障がい、理解、判断の低下、実行機能の低下などがあります。
記憶障がい: 同じことを言ったり、聞いたりする。しまい忘れや、置き忘れが目立つ。直前のことを忘れる。自分が忘れたことさえ忘れる。
見当識障がい: 時間、月、場所、季節感がなくなり、子どもたちの名前も忘れ、進行すると徘徊し迷子になります。
理解、判断力の障がい: 寒くても薄着や夏にはセーターを着る。考えるスピードが鈍り、二つのことが同時にできない。自動販売機や交通機関、銀行のATMなど
また火が見えないIHなどはうまく使えなくなる。
実行機能障がい: スーパーなどで同じものを買う、前に買ったものの認識が薄れつい食べたさに同じものを買ってしまう。認知症の方はごはんを炊き
同時におかずを作ることは至難の業だそうです。
認知症の方の初期は元気がなくなり、ひっこみ思案になることもありますが、認知症の症状が出てくると、周囲がきずく前に、本人が漠然と気がつくそうです。うまく料理が作れない時間がかかる、味が悪いと周囲から言われ自信を失い、自分の能力の低下にきずいてうつ病になることもあるそうです。食べる意識も低下、箸を持つことも、口に入れることも忘れてしまうことも。
これらの障がいにより身の回りのことの出来なくなる、トイレ、衣服の着脱、切迫するまで尿意や便意を感じずおもらしをしてしまう。しまい忘れから、もの盗られた妄想へと発展していきます。
被害妄想・・財布、お金と介護している方への疑いと、よく耳にします。
嫉妬妄想・・主人のところに女性がきている。これはかつて若いころ遊んだご主人は気負付けてくださいと。意外とこの妄想は多いのだそうです。
認知症の人と接するときの心構えについて
認知症だと最初にきずくのは本人で、なんとなくおかしいと感じ始めます。物忘れが多くなると何か不安になり、そんなことはありえないと、自分が忘れていくのではなく、周囲の人がおかしいと錯覚してしまう。認知症の人は何もわからないのではなく、誰よりも一番心配して、苦しいく、哀しいのも本人だそうです。目が見えなくなったら白杖を、足の不自由な方は車椅子を使って自分の力で動こうとしています。それと同じように、障がいを理解し、さりげなく援助できる「人間の杖」となってほしいとのことです。
私たちサポーターはなにか特別なことをやることはありません。認知症の人や家族に対して温かい目で見守る、この病気は誰でもなる可能性がある病気です。「自分たちの病気でもある」という認識を持つことが大切だということだそうです。
自分自身のこととして捉え、認知症の方を理解、認知症の人が地域で安心、安全に暮らすことができるようにしたいものですね。
明日早く飛行機で東京に、ある全国会議に出席します。東日本大震災にどのように取り組んだか等・・。一泊研修です。