ハンブルグを出た朝は晴天だった。ハンブルグとブレーメン間はアウトバーンで結ばれていて88kmも高速で行けば一時間で行ける・・・はずだったが、途中で道路工事が4箇所もあり遅延した。こうしてメインテナンスを良くしているからドイツの道路は最高なのだろう。
キャンプサイトがブレーメンのてまえ20kmにあり、いったんサイトを見てブレーメンの地図をもらって旧市街へ向かった。
日曜日だからそんなに人はいないだろうと思ったのが大間違い。駐車場が見つからず街中をぐるぐる回り旧市街の川向こうの岸辺にやっと駐車できた。
ブレーメンは自由ハンザ都市で、ハンブルグと同じく州と同格の特別市。ヴェーザー河岸に位置するレンガ建築の美しい町だ。
市庁舎のあるスクエアにほとんどの観光施設が集まっており、したがって観光客もこのスクエアに集中している。
市庁舎は良くぞこれだけ飾り立てたと思うほど彫刻されて古びてくすんでいた。
この市庁舎の前にはブレーメンのシンボルであるローランドの巨像が立っている。しかし観光客に一番人気があるのは、市庁舎横のブレーメンの音楽隊のブロンズ像でとっても近寄れないくらいにたくさんの人が取り巻いていた。ロバの前足に触れて願い事をすると願いがかなうそうだ。残念近寄れなかった。
ラトヴィアのリガで同じ像(これより小さめ)を見て写真を撮ったが、リガは姉妹都市で似たような像がおいてあるとインターネットのウィキペディアで知った。
市庁舎の対面に金で装飾された建物は16世紀にブレーメンの金持ちの商人の為に造られ、1944年に焼失するまで何度も建築様式が変わったが、1947-1955年に再建された。
聖ペトリ大聖堂は1642年に建造された大時計の面が片隅に展示されているくらい歴史もある建築物だが、ステンドグラスがすべてモダンで、ここも戦災で破損されたものと思われる。アダムとイヴのモダンなデザイン。
このスクエアから河に向かって狭いレンガの横道の両側には高級ショップや面白いデザインのアートショップが並び、奥の一角に1時間毎にこのたくさんの鐘がメロディーを奏で同時にレンガの一部が周ってゼップリンや、リンドバーグなどの絵が現れた。きっとこの町に関係があるに違いない。何しろロビンソンクルーソの家というのがあり、説明書を読んでみると、ロビンソンクルーソを書いた作家のお父さんがこの町の出身だったらしい。
たったの半日この町を見て周ったが、日曜日午後のドイツの町は土産屋とレストラン以外は全部閉まりウインドーショッピングか博物館へ行く以外何も見るものが無い。
ドイツ人観光客は広場のあちこちで行われている素人パーフォーマンスを八重十重に取り巻いてやんやの喝采を送っていた。