ハーゲンの小さな村の通りは多くのわら屋根の家屋が並んでいて、これらはほとんどが民宿になっている。大きな農家の建物もほとんどがわら屋根で、冬が長く寒いこの地方にはわら屋根が暖房に一役買っているに違いない。
このわら屋根はリューゲン島のいたるところで見られた。
ハーゲンから北のアルコナ岬へ行くのに細長い海岸線を通るがここもやっぱり両側を松林に囲まれていて、海は見えない。道端に駐車している車がこの松林の向こうに海のあることを証明している。
島は平坦で、道路の両側は麦畑が広がっている。プット・ガルテンはアルコナ岬にある小さな村で、車はここで行き止まり。村の入り口にある駐車場は長い行列で、別にキャンパー用の駐車場は20台ほどが隙間無く詰っていた。とうとうあきらめて島を一周してメインランドへ渡ろうかとの話になり、途中でフェリーに乗って対岸へ渡してもらった。
このフェリーは安くて7ユーロ、ここは旅行者には人気のある場所らしく、キャンパーや乗用車が長い行列を作っていた。
ギンストの道路わきにキャンプサイトを見つけ一泊することにした。ギンストの村まで1kmほど、麦畑のわき道を歩いて村にたどり着いた。麦はもう取入れを待っている状態で実った穂先が下がり、その中に遅咲きのコーンフラワー(矢車草)が群れて咲いていた。
村の入り口にわら屋根の小さな博物館があり庭に昔からの農機具が並べられていた。ここはスコットランドのスカイ島と全く同じような感じだ。
ギンスト教会の前の広場には小さなしゃれたお店が並んでいて、かわいい物をいろいろ売っていた。残念ながらこの辺りには観光客はあまり見えない。
教会の中は大して見るものとて無いが、この装飾されたパイプオルガンは気にいった。
たまたま今夜この教会でギターのリサイタルをする青年が、リハーサルの真っ最中だった。
この面白い大臼歯は普通の民家の窓に下げられていたが、ここは村の歯医者さんに違いない。玄関には看板がなかったけど。
帰りに矢車草や野の花を摘んできた。ミルクの空容器に入れて数日楽しむことにした。