同じ島の北部のハーゲンは内陸の高台にわら屋根の村と、広大な駐車場兼キャンピングプラッツが共存する。
ちょうど12時を過ぎたばかりで、駐車したキャンピングプラッツの前からたくさんの人たちが歩いてゆく。何も知らないまま私たちも歩くことにした。
今日は曇り空で、一応雨具や傘の準備もして出かけた。この辺りはジャスムンド・自然公園、高いクヌギか楢の木が周囲を取り巻いていて緑滴るとはこのことだろう。
バルティック3国からポーランドまでの海岸線のような赤松林は見えない。緩やかなくだり道を行くと道端に大小の湖が現れる。この数週間の悪天候で出来た水溜りもあるのかもしれない。
大人も子供も皆楽しみながら歩いているから、今日は散歩の日。
2kmほど林を過ぎたところにレストランやファースト・フードのお店があった。もう2時近く、ここで昼食をとレストランに入り、英語のメニューをと聞いたが無いという。
やっぱりこの辺り英語圏の人たちはあまり来ないのだろう。
亭主はカレー味のソーセージとチップス(これはメニューのドイツ語が少し判ったから)で私は英語の出来ないウエイトレスに聞いても判らないので、適当に指差して注文した。
味付けのマッシュポテトに焼きソーセージが一本そして温かいサワークラウトがつけあわせだった。図らずも私の好きなものばかりで、うれしく美味しく食べた。ドイツではなんと言ってもソーセージが最高!!!
このレストランから100メーターも行った林の中が断崖絶壁になっていて、はるか眼下に白くにごった海と、白い崖、そして白鳥の群れる海岸線があった。
白鳥といえば湖か河のイメージだけどこれほど多くの白鳥が海辺で一体何を食べるのだろうかと疑問が湧いてきた。
この夕方、空は真っ青に晴れ渡り、夕日が木の間に沈む。何百台も駐車していた乗用車は全部消えてなくなり、今夜は丸い月がキャンパーを照らしている。