りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

クワガタと志村けん。

2011-07-10 | Weblog
昨日の夕方。

息子と一緒にクワガタを採りに行った。
場所は、樹液が流れるクヌギの木が生えている、
とある雑木林。
クワガタやカブトムシが好きな男の子ならば、
そんな“秘密の場所”を必ず知っている。

僕らが子どもの頃もそうだった。

梅雨明けをすれば、海水浴とクワガタ採りが
男の子の“仕事”になり、そしてそんな虫が
集まる場所の情報を、友達同士で密かに共有
しているものだった。

夕食を済ませて、息子とクルマに乗りこみ、
自宅から少し離れたその雑木林へ向かう。
車中では、息子が知っている限りのクワガタの
名前を列挙し、“どれがいるかなぁ~?”と
胸を踊らせている。
息子の話を聴いていると、ひとつだけ僕らが
子どもの時と違っていることがあった。

それは僕らが子どもの頃より、格段に世界の
クワガタやカブトムシの名前を知っていることだ。

どんなに探しても、ヘラクレスオオカブトはいないし、
ナンチャカンチャラクワガタもいない。今は。
でも、10年後は分からないけど・・・。

雑木林に着いた。
目当てのクヌギの木に懐中電灯を当てる。
蟻やムカデやカナブンに混じって、一匹褐色の虫がいた。

いた。

本当は息子に採れせてやりたかったが、息子には
手が届かない位置だったので、僕はとっさに手を伸ばして
その褐色の虫を素早く木から採った。

ヒラタクワガタだった。
僕らが通称“ベタ”と呼んでいる、重厚な姿をした大きめの
クワガタだ。
僕自身、子どもの頃から最も好きなクワガタだ。

梅雨明け直後だし、まだコクワガタやスジクワガタの
ような小さなクワガタしかいないだろう・・・僕も
息子もそう思っていたから、その予想外の収穫に親子で
大喜びをした。

一匹で十分だ。

僕と息子は寄り道せずに家へ帰った。
帰宅すると、息子は一目散に玄関に向かって、大声で
収穫の成果を報告し、妻に勲章を見せるようにベタを見せた。

遅れて、僕が家に入りリビングに行くと、娘がテレビを見ていた。
バラエティ番組だった。
画面に志村けんの「バカ殿」が映っていた。
来月の26日で12歳になる娘は、そのコントを見ながら大笑いしていた。

クワガタと志村けん。

僕が子どもの頃とまったく違う時代になったけど、根っこの部分は
実は今もあまり変わっていないのかもしれない。
コメント
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