rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

「南米大陸一周165日の旅」、タフじゃないけれど参加したくなった。

2011-01-03 00:05:55 | 街たち
「南米大陸一周165日の旅」のアマゾン源流から秘境ギアナ高地を見た。
うっかり忘れていて、アルゼンチンの氷河をトレッキングするシーンからだけれど。

KUMUKAという、イギリスの冒険ツアーを専門とする旅行会社があり、そのツアーに同行という形の番組だった。
装甲車と見紛うバストラックに乗り、自分のスケジュールに合わせて乗降できる合理的システム。
長距離をバス移動し、危険も伴うようなところを歩く、体力と度胸に自信がなければ難しそうなツアー。

でも、画面で繰り広げられる冒険旅行に、家人ともども魅入られてしまった。
もし、フルに165日このツアーを経験したなら、人生観が少し変わるような気がした。
もっとタフに生きていける自分になれる、体も心も。
自然の厳しさと、どんな環境にも順応して生きていく人間のたくましさを、肌で感じて。

印象に残ったことがあった。
イギリス人の女性で、アフリカで10年間医療ボランティアをしていた彼女の言葉。
「アフリカで失われてしまった、アフリカ固有の文化を探しに来た。エクアドルにはその名残があると思ったから。」
インタビューに答えて、
「目的は、遂げられた。満足している」と。
スペイン・ポルトガルによって、労働力確保のためにアフリカから何百万の人々が連れてこられた。
その子孫たちに受け継がれた文化が、色濃く残っているというのも、歴史の皮肉だ。
しかし、現在のアフリカは、いったいどうなっているのか?
イギリス人の女性は、何を目の当たりにしてきたのだろうか?
アフリカの土着信仰が残る人々の集まりで、踊るシャーマンを見て、彼女は癒されたのだろうか?

我々が、これから流れていく先は、よりタフじゃないと行きぬけない世界が待っているかの錯覚を覚えた、そんな印象を持ったエピソードだった。