rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

天啓ー恩寵ー束の間の奇跡

2011-01-10 23:28:52 | 随想たち


木々の間の小道をそぞろ歩く。
赤茶に染まった落葉が、自然の恵みの絨毯となって、歩む足をやさしく受け止める。
寒のか弱く黄色い光が、冬枯れの木立を照らす。
立ち止まって、木々の中に溶け込もう。
耳を澄ませ、呼吸を静かに保って。
それから、ゆっくりと視線を上へと上げていく。
木の先端が、すっくと空に向かって伸びている。
するとそこに、白い十字架が現れ出でた。
心から、何かがすうっと抜け出たようだ。
浄化された気分。
木の精霊と天の精霊とが出会った瞬間、偶然に臨席し、清められたのだろうか。




ユーモラスな植物たち

2011-01-10 20:34:03 | 植物たち




笑っている顔のお面?それとも宇宙人? おやおや、お揃いで・・・



茂みの中に、ひょこんとウサギが・・・ 

先日、植物園で見つけたユーモラスな植物のひとこま。

オフシーズンでも、植物園は面白かった。
寒さに強いビオラ、パンジー、アリッサム、エリカ、花キャベツが、必死に植物園を彩っている。
たいていの樹木は、綺麗さっぱりと古い葉を脱ぎ捨てて、冬の陽射しをその体に受け止めようとしている。

彼らほど忍耐強くない自分は、暖かい温室へ喜んで入っていった。

温室の中は、むうんと暖かく、南国の植物が生い茂っていた。
棕櫚や芭蕉の仲間たちが、大きな葉を天井に向けたり、重さに耐えかねてだらりとぶら下げているものもいる。
蘭の花たちは、妖艶な姿を誇らしげに晒し、鑑賞者をしばらく引き止める。
ツル性のトケイソウは、繁殖力旺盛にツルを幾重にも絡ませ、つややかな緑の葉をこんもりと茂らす間から、赤い花を覗かせている。

そんな生命に満ち溢れる空間に、ときどき「ふふっ」と思わず微笑んでしまうものを発見する。
植物たちが意図的にそうしているのではないが、人間の勝手な見立てでいろいろな感想を持ってしまう。
でも、わけもなく楽しめて、いいことだ。
ただ漫然と見るのでなく、何気ないものにユーモアを見出せれば、もう一つ余裕ある人生上級者のポイントアップとなるだろう。