rock_et_nothing

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「音楽の捧げもの」J.S.バッハ、緻密な音楽

2011-01-13 10:36:19 | 音楽たちークラシック
凛然たる冬の晴れた日に、ふさわしい音楽の恵み、バッハの「音楽の捧げもの」。

バッハの音楽は、しばしば幾何学的数学に準えられる。
カノンやフーガ形式に幾何学的要素があるせいだろう。
一つの主題が繰り返され、変奏され、大きな集合体をなしていく。
まるで、幾何学模様や幾何学的多面体が、目の前で出来上がる瞬間に立ち会っているかのように。
バッハ以前にもこれらの技法で、様々な音楽が生み出されたが、バッハによって完成され、頂点を極めたのは余人の認めるところである。

なにぶん半端な知識しか持ち合わせていないので、専門的なことはいえないが、何度も繰り返し聴くうちに、大変計算して練り込まれ形作られた音楽だと、賞賛を惜しまなくなる。

ちなみに、子供の頃から折り紙を使って幾何多面体を作るのが大好きだ。
作ったものを飾り、飽きることなく眺めるのは、いうまでもない。
2つ1セットのパーツが組み合わさってできる立体に、眩暈を覚えながら陶酔していく・・・

また、唐文様やイスラム文様も同じ作用がある。
一定のパターンが織り成す文様が、重複・反復によって、秩序ある迷宮を展開してくれる。

いずれも、バッハの音楽に通じるイメージを共有している。

今朝、頭の中に流れた音楽が、「音楽の捧げもの」のチェンバロパートのワンフレーズだった。