番組の途中から見た、ETV特集「永山則夫 100時間の告白 封印された精神鑑定の真実」。
心とは、なんと切ないものなのか。
彼の起こした罪は、消えることはない。
購いきれるものでもない。
許しきれるものでもない。
しかし、それに至ったやりきれなさよ。
心の傷は、世代を渡る。
彼の母の受けた傷は、母の子らにもさらに深い傷となって受け継がれた。
痛ましい負の連鎖。
見ているこちらの心も、キリキリと痛む。
同時に、今もどこかで起きている心の傷の受け渡しに、いたたまれない悲しみを覚える。
悲鳴を上げている、固まった心と小さなか弱い心のチリチリとした波動が、闇夜にまぎれて押し寄せてくる。
永山則夫は、母の心の傷を知ることで、ささくれ乾ききった心の殻が、一気に崩れ落ち、心の奥にしまわれていた柔らかい核が顕れ出て、己の愚かさを悔いたのだった。
罪は消えなくとも、彼の魂に救いの光が射したのだと思う。
心の傷が生む、負の連鎖を止める手立てはあるか。
人は不完全なものだから、他を傷つけないことはありえない。
よって予防はできないに等しい。
社会がどうの、貧困が、環境が、経済が、といってもそれらは要因の一つにすぎず、どこにも隙間は開いていて、ふっと足を踏みはず、その連続のどうにもならない曖昧だが不運さは存在し、救いの手は差し延べきれない。
絶望的な現実。
それでも、諦めてしまうわけにいかないから、傷ついた心を癒す機会を作るくらいしかないように思える。
人の慈悲と善意の心を信じて。
心とは、なんとか弱く切ないものなのだろう。
永山則夫の人生は、心の傷のもたらすことの大きさを、まざまざと見せつけるのであった。
心とは、なんと切ないものなのか。
彼の起こした罪は、消えることはない。
購いきれるものでもない。
許しきれるものでもない。
しかし、それに至ったやりきれなさよ。
心の傷は、世代を渡る。
彼の母の受けた傷は、母の子らにもさらに深い傷となって受け継がれた。
痛ましい負の連鎖。
見ているこちらの心も、キリキリと痛む。
同時に、今もどこかで起きている心の傷の受け渡しに、いたたまれない悲しみを覚える。
悲鳴を上げている、固まった心と小さなか弱い心のチリチリとした波動が、闇夜にまぎれて押し寄せてくる。
永山則夫は、母の心の傷を知ることで、ささくれ乾ききった心の殻が、一気に崩れ落ち、心の奥にしまわれていた柔らかい核が顕れ出て、己の愚かさを悔いたのだった。
罪は消えなくとも、彼の魂に救いの光が射したのだと思う。
心の傷が生む、負の連鎖を止める手立てはあるか。
人は不完全なものだから、他を傷つけないことはありえない。
よって予防はできないに等しい。
社会がどうの、貧困が、環境が、経済が、といってもそれらは要因の一つにすぎず、どこにも隙間は開いていて、ふっと足を踏みはず、その連続のどうにもならない曖昧だが不運さは存在し、救いの手は差し延べきれない。
絶望的な現実。
それでも、諦めてしまうわけにいかないから、傷ついた心を癒す機会を作るくらいしかないように思える。
人の慈悲と善意の心を信じて。
心とは、なんとか弱く切ないものなのだろう。
永山則夫の人生は、心の傷のもたらすことの大きさを、まざまざと見せつけるのであった。