rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

ちょっと不思議な夕方の空

2012-09-19 22:42:23 | 空・雲・星・太陽たち

オレンジ色と水色のグラデーション 19/9/2012


下降するかのようなオレンジ色の雲 19/9/2012


引きの風景 19/9/2012

今日の空は、ちょっと違う。
それは朝から始まっていた。
とにかく天気の移り変わりが激しい。
午後4時前からの雷雨が収まっての夕方、分厚い雲がすうっと引いたかと思うと、夕陽が雲と空を染め始めた。
やさしいハーフトーンの空に見とれていると、徐々に雲と光が変化して、なにやら不思議で怪しげな空へと変貌したのだ。
雲が地上に溶け出るかのように下降し、そこにスポットライトの如きオレンジ色の夕陽が射して雲を染め揚げている。
何かが降臨しているのか。
しかしそれも束の間の出来事。
何事もなかったかのように、よくあるような夕焼けで締めくくられた。
天使が舞い降りていたのならいいのだが、悪魔なら厄介だとあらぬ想像をして、一人肝を冷やしたのであった。

教育の大切さを身に沁みて

2012-09-18 23:06:28 | 随想たち
連日報道される中国の反日デモ。
暴徒化し、破壊と略奪する若い市民たち。
その様相は過激に、しかも標的は見境なくなっているように思う。
また、中国の報道官の容認以上の煽るような声明を流すニュース。
一連のニュースを見て、中くらいの人は、中国に対して露わな嫌悪感を示している。
ううむ、これではいかん。
感情的洗脳、それではどこぞの国々がやっていることと同じ罠に陥っている。
歴史、民族・国民性、社会状況などの諸々を考え合わせて今起こっている事象をみないと、一面的な情報で抱く感情で判断してはまずいのだ。
かといって、今の中国の状況を仕方がないと見過ごすわけにはいかない。
日本が、中国や韓国に対しての処し方を見直す重大な転換期にあると思うから。
しかし、それは政府や企業の判断するところ。
もちろん、国民としてしっかりと見張らなくてはいけない。

中国、韓国などの状況を見て、また我々がニュースを見て抱く反中反韓感情に、教育の大切さを身に沁みた。
教育は、考える力を養い、判断するための情報ポイントを作る役割がある。
反面それは、洗脳やロボトミーの道具にもなりうる実に厄介なものでもある。
為政者や権力者・支配者は、教育を上手く使って、おとなしい羊の群れを、従順な犬を作りたいだろうが、倫理に反した悪行だ。
もっとも、公的機関が行う教育ばかりが教育ではない。
自ら学んでいくのも教育だ。
完全で正しい人を作るのは、まず不可能。
ならば、いびつな者たちが集まり、その意見の善なるところを見出して、道を模索していくのが妥当であろう。
互いを補完していくためにも、いろいろなシチュエーションでの教育のあり方を重要視する、そのような姿勢が大切なのだとつくづく思うのであった。

生涯キュービスト、ジュルジュ・ブラック

2012-09-17 23:08:57 | アート

Still life with purple plums


The bottle of marc

20世紀の巨匠に入るだろう、ピカソなどと時を同じくベル・エポックを過ごした画家ジョルジュ・ブラックは、キュビズムの創始者の一人。
ほぼ生涯を通して、ストイックにキュビズムの画風を貫き通した。
また、晩年には鳥をモチーフに、絵を展開する。
ルーブルに何度となく通っていたが、ついぞブラックの”鳥”の天井画に気が付かなかった。
たしかに、前もって描法が入っていれば視線を上に向けるだろうが、膨大な展示品を観るだけに留まってしまうから、仕方がないとも言える。
ルーブルのカルコグラフィーに、ブラックのリトグラフがあるのだが、ギターとグラスのモチーフの絵をいまだに欲しいと思っている。

ブラックの描く絵は、とても寡黙だ。
時々、思い出したようにそっと詩を語る絵だ。
彼の絵を飾るなら、慎ましやかなリビングか、本に囲まれひっそりとした書斎がいい。
終生礼節をもって共に時を過ごす隣人のような絵ではなかろうか。
ブラックの絵を、まだ知らない人がいたなら、控えめに彼の絵を紹介したい。
その場では、絵の語る声を聞き取れなくとも、何かしら心に響くものがあると思うから。
いつしかその声ははっきりと、でも穏やかな語り口で聞こえるだろう。
そのときにはきっと、絵の語る詩に魅入られてしまうに違いない。




ドム・マンセル作「恐竜が町にやってきた!」

2012-09-16 22:35:19 | 本たち
「恐竜が町にやってきた!」この本が我が家にやってきたのは、中くらいの人が4歳のときだったか。
出会いは、中くらいの人に読み聞かせをしようと、図書館でたくさんの絵本借りてきたなかの一冊だった。
二週間の貸し出し期間中、他の本を省みないでこればかり読んで欲しいとせがまれるほどのお気に入り。
確かに、紙面いっぱいに恐竜や人がユーモアたっぷりに細かく描き込んであり、小さいものに目が行く子供の特性を熟知した本作り。
探す楽しさ、想像を活気するストーリーが、子供の好奇心を刺激する。
なかなかこれほど気に入る本にはめぐり合えないので、買おうと決めた。

我が家の一員になってからというもの、毎日、時には日に二度三度、読み聞かせをした。
そのうち、小さい人も加わって、子供たちのきらきら輝く目を両側に従い、数年間本は充実した日々を過ごしていた。

今は、本棚にひっそりと収まっている。
時折、子供たちがこの本を目にすると、懐かしげに、毎日本を見ていたことを思い出したと話をする。
いつの日か、子供たちが結婚し、その子供が生まれたならば、この本が再び活躍するかもしれない。
だから、大切に本を守っていよう。
感動の輪が繰り返されることを願いながら。


トム・マンセル作”恐竜が町にやってきた!”

バルト三国のラトビア共和国

2012-09-15 22:29:22 | 街たち
「にじいろジーン 地球まるごと見聞録」バルト海に面したラトビアの緑と水辺の美しい首都リガ。
ソ連から独立して20年が経ち、EUに加盟し、自由資本主義が浸透してきたかのように見える。

では、グルメ。
”ビーツの冷製スープ”は、鮮やかなピンクの色。
酢漬けのビーツとラディッシュやディルなどとヨーグルトにサワークリ-ムなどを加えた、爽やかな酸味とまろやかさのあるスープ。
”ズィルニ”は、角切りベーコン・タマネギ・茹でた黒豆を炒めた、なんとなく日本の御節の遠い親戚のようなもの。
新年に食べる料理で、残した豆の数だけ涙を流すから、残さずに食べるとよい。
人の感覚には、どこか万国共通なものが通っているのか、それとも、人の交易や民族の流れなどで、文化風習が伝わり似ることがあるのか、感慨深いものがある。

リガから電車で東に1時間、森と丘に囲まれた3つの城のあるシグルダ。
シグルダ城は、13世紀に建てられ、18世紀の戦いで壊れてしまった。
シグルダ新城は、19世紀に建てられ市民の憩いの場になっている。
トライダ城は、赤レンガ造りの城では、周りの木々の緑に映えて美しい。

リガは、琥珀の産地。
琥珀を使ったスパがあり、琥珀には肌の肌理を整える効果があるのでパウダーを入れて入浴し、琥珀のボールでマッサージをする琥珀尽くし。

”ステンダース”は、天然素材の石鹸の専門店。
コーンフラワーは、ヤグルマギクのこと。
綺麗なブルーサファイア色の花色そのままの美しい石鹸。
この店の石鹸は、色とりどり鮮やかで、宝石のような石鹸だ。

”マヤス・デコ”は、ハンドメイドテキスタイルの店。
リネンにラトビアの伝統模様を、手彫りの木版でプリントしている。
その伝統模様は、ラトビアの民族衣装から採っているということだ。

長い間、強国に支配されてきたラトビア。
美しい国土に恵まれ、豊かなように見える国。
いくつもの民族や人種が共存する国にはありがちの、諸々の問題を孕んでいる。
どうかこの国が、もう二度と他国の支配を受けず、国民が寛容の心持で穏やかに過ごしていけるようにと願うのであった。