つれづれ日記

心と目の記録

串田 孫一先生とバラ

2008-09-14 21:41:44 | Weblog

娘が千代田区の中学生だった時、PTAで、哲学者の串田 孫一先生の講演会が開かれました。準備から進行を広報の委員がし、委員だった私は、自宅のバラの花を持って行き壇上に飾り、お帰りに差し上げました。
先生から、薔薇の花の絵を描いた色紙と、もう一枚先生の詩を書いた色紙がお礼に送られてきて、先生のおやさしいお心に私は感激しました。
その後先生の絵の個展などのご案内をいただき、何回か直接お会いしてお茶の飲んだりお話をさせていただき親しくさせていただきました。

義母の参加する谷津のバラ展では、一輪花から、盛り花の部、有名人の選んだお気に入りの花の部などあり、1967年の秋に、主催者に頼まれて、私は串田 孫一先生に有名人の選ぶバラの審査においでいただきたくお手紙を差し上げました。

そしていただいたお返事は便せん2枚に、ご丁寧な美しい字で、お断りのお気持ちが綴られていました。
「・・・・・・その採点の相手が、花であればそれは一層辛いことになるでしょう。これは
花の審査がいけないという意味ではなく、私個人としてはどうしても出来そうにありません。……せっかくのお招きで失礼とは思いましたが・・・・・・・・
だんだんケチな弱虫になりますので、審査に落ちた花を見ると泪がでて、みっともないことになりそうです。………お目にかかれる機会が近いことを願っております。・・・」