第5日 2006年11月15日(月) 快晴
<18番恩山寺~19番立江寺>
=番外霊場星の岩屋へ=
5時起床、昨夜買った弁当で朝食し、6時12分に宿を出る。
今朝は雲ひとつない快晴、次第に明るくなった国道438号を南に
進む。徳島市の市街地を抜け、JR二軒屋駅の先で東に回る。
国道55号に出たころ日が差してきた。
通勤の車が途切れなく続き、騒音が気になる。風がややあり、
あおられる菅笠を抑えたりする。勝浦川の流れには、サギがほか
の鳥と一緒に立っていた。
小松島警察署近くのサンクスで弁当を購入、近くの芝生川橋の
先から、右の県道136号に入る。
源平合戦の元暦2年(1185)2月、義経の軍勢が上陸したという
「源義経上陸の地」碑の先で、恩山寺への道に進む。
県天然記念物で幹の赤いビランジュの横から、斜面の遍路道を
18番恩山寺に上がる。山の中腹にあり、境内は鳥の声のみで
静か。
正面石段上に本堂、大師堂は1段下で、10大弟子像の並ぶ建物
もあり、遍路道を上がったところには修行大師像が立つ。境内の
大ソテツは樹齢350年という。
車道を少し下り、大きな牛舎の横から竹林の遍路道へ。義経の
軍勢が敵を警戒して弓の弦を張って上ったという弦張坂を上り下り
すると、「おむつき堂」とも呼ぶ、釈迦庵の小さいお堂があった。
ミカン畑の間から県道136号へ。煙火工場の先で、次の立江寺
ゆかりの「お京塚」前を通過、立江川を越えて19番立江寺に入る。
大きな本堂はコンクリート製。天井には、東京芸大教授の指導に
よるという花鳥画が描かれている。
広い境内には色々なお堂が立ち、近隣の人たちが次々に来て参拝
している。山門には、大きなワラジが奉納されていた。
朱塗りの白鷺橋を渡り、県道28号へ。緩やかな山間に秋色の田
んぼが広がる。東谷の神社は、はじめての時の昼食場所。その時
同様、大きなクスノキが目についた。
その先の櫛渕八幡神社には、やはり大きなクスノキと、県天然記念
物「櫛渕のフウ」があった。
緩やかに広がる田園地帯を更に西に進む。
小さい峠の先でT字路を右へ、県道22号に入り、番外霊場沼江
(ぬえ)大師のベンチ昼食をした。
次のT字路は左折して左へ、勝浦川右岸沿いの県道16号である。
順路はそのまま進むのだが、今日は番外霊場星の岩屋に寄るため、
すぐ先の今山橋を渡り、左岸の県道21号を西に向かう。
こちらは車が少なくて安心。山の斜面はミカン畑が続いている。
星谷簡易郵便局で資金補充をして、ザックを預けて星の岩屋まで
往復することにした。
ミカン畑の間を北に上がる。急斜面の上部は、棚田状に石積み
した段々畑になっていた。
そのミカン畑の上を少し西に回って行くと、番外霊場星の岩屋が
あった。
お堂背後の大岩の中に石仏が祭られ、右手の岩の上から不動滝
が落ちていて、荘厳な山の霊場の雰囲気が満ちあふれている。
滝の裏を抜けて、その向こうの斜面から滝を眺める。
今は無住の納経所らしい建物の横から西へ、広葉樹や杉、ヒノキ
の樹林下を、疑木の階段を上がり下りして、もう一つの番外霊場、
佛陀石にも回る。
大岩の上に、苔むす石仏が円錐状に数10体、四方を向いて並ぶ。
『弘法大師が夜、山上に輝くものを見て翌朝登ったところ、巨岩の
上に光り輝く両部曼陀羅の諸仏を拝し、歓喜して人々に信仰をすす
めたところ』と記されていた。
途中から西南に下る細い車道もあるが、もとの道を郵便局へ戻る。
県道に出た角で、そばの家の奥様から、収穫したてのミカンを数個
お接待いただいた。
お礼代わりに、いただいたミカンを少し局員にも差し上げ、感謝
して預けたザックを受け取り、県道を西へ、宿に向かう。
近くの民家の庭先で、クロガネモチが真っ赤な実をたくさん付けて
いた。
太陽が山の向こうに落ちて冷えてきた。三渓の集落で、電動車の
奥様から千円札を1枚のお接待をいただいた。
今日の宿は、明日上がる鶴林寺の北麓、予想以上に家並みの
ある横瀬の旅館「かえで」、16時38分に着いた。
3階建ての大きな建物で、部屋もたくさんあるが、宿泊客は
私ひとりで、がらんとしている。洗濯機を借りてまず洗濯をする。
食堂で夕食をいただきながおかみさんの話を聞く。以前は、
ダム工事などに来た大企業の社員をたくさん泊めたが、今は年
老いて視力が落ち、腰も痛いのに1人でやっているので、大人数
客は断り、遍路相手に小遣い稼ぎ程度にしているという。
夕食は、ハスの茎の酢の物。焼き鮎、大根やコンニャク、卵の
煮物、切り昆布など独特。これを飲めばすぐ寝られると、40年もの
という梅酒カップ半杯のお湯割りも。夕食時と寝る前にいただき、
お陰ですぐに寝付いた。
〈コースタイム〉東横イン徳島駅眉山口6:12ー国道55号へ6:45ー
勝浦川橋北7:35ー小松島署近くのサンクス8:07~12ー18番恩山
寺8:47~9:12ー19番立江寺10:11~42ー櫛渕小11:17ー沼江大師
(昼食)12:02~33ー今山橋12:55ー星谷簡易局13:25~31ー星の岩屋
14:12~25ー佛陀石14:47~55ー星の岩屋15:12~15ー星谷簡易局
15:55~16:02ー旅館かえで16:38
(距離 33㎞、地図(1/5万) 徳島、阿波富岡、歩行地 徳島市、
小松島市、勝浦町、歩数56,500)
<18番恩山寺~19番立江寺>
=番外霊場星の岩屋へ=
5時起床、昨夜買った弁当で朝食し、6時12分に宿を出る。
今朝は雲ひとつない快晴、次第に明るくなった国道438号を南に
進む。徳島市の市街地を抜け、JR二軒屋駅の先で東に回る。
国道55号に出たころ日が差してきた。
通勤の車が途切れなく続き、騒音が気になる。風がややあり、
あおられる菅笠を抑えたりする。勝浦川の流れには、サギがほか
の鳥と一緒に立っていた。
小松島警察署近くのサンクスで弁当を購入、近くの芝生川橋の
先から、右の県道136号に入る。
源平合戦の元暦2年(1185)2月、義経の軍勢が上陸したという
「源義経上陸の地」碑の先で、恩山寺への道に進む。
県天然記念物で幹の赤いビランジュの横から、斜面の遍路道を
18番恩山寺に上がる。山の中腹にあり、境内は鳥の声のみで
静か。
正面石段上に本堂、大師堂は1段下で、10大弟子像の並ぶ建物
もあり、遍路道を上がったところには修行大師像が立つ。境内の
大ソテツは樹齢350年という。
車道を少し下り、大きな牛舎の横から竹林の遍路道へ。義経の
軍勢が敵を警戒して弓の弦を張って上ったという弦張坂を上り下り
すると、「おむつき堂」とも呼ぶ、釈迦庵の小さいお堂があった。
ミカン畑の間から県道136号へ。煙火工場の先で、次の立江寺
ゆかりの「お京塚」前を通過、立江川を越えて19番立江寺に入る。
大きな本堂はコンクリート製。天井には、東京芸大教授の指導に
よるという花鳥画が描かれている。
広い境内には色々なお堂が立ち、近隣の人たちが次々に来て参拝
している。山門には、大きなワラジが奉納されていた。
朱塗りの白鷺橋を渡り、県道28号へ。緩やかな山間に秋色の田
んぼが広がる。東谷の神社は、はじめての時の昼食場所。その時
同様、大きなクスノキが目についた。
その先の櫛渕八幡神社には、やはり大きなクスノキと、県天然記念
物「櫛渕のフウ」があった。
緩やかに広がる田園地帯を更に西に進む。
小さい峠の先でT字路を右へ、県道22号に入り、番外霊場沼江
(ぬえ)大師のベンチ昼食をした。
次のT字路は左折して左へ、勝浦川右岸沿いの県道16号である。
順路はそのまま進むのだが、今日は番外霊場星の岩屋に寄るため、
すぐ先の今山橋を渡り、左岸の県道21号を西に向かう。
こちらは車が少なくて安心。山の斜面はミカン畑が続いている。
星谷簡易郵便局で資金補充をして、ザックを預けて星の岩屋まで
往復することにした。
ミカン畑の間を北に上がる。急斜面の上部は、棚田状に石積み
した段々畑になっていた。
そのミカン畑の上を少し西に回って行くと、番外霊場星の岩屋が
あった。
お堂背後の大岩の中に石仏が祭られ、右手の岩の上から不動滝
が落ちていて、荘厳な山の霊場の雰囲気が満ちあふれている。
滝の裏を抜けて、その向こうの斜面から滝を眺める。
今は無住の納経所らしい建物の横から西へ、広葉樹や杉、ヒノキ
の樹林下を、疑木の階段を上がり下りして、もう一つの番外霊場、
佛陀石にも回る。
大岩の上に、苔むす石仏が円錐状に数10体、四方を向いて並ぶ。
『弘法大師が夜、山上に輝くものを見て翌朝登ったところ、巨岩の
上に光り輝く両部曼陀羅の諸仏を拝し、歓喜して人々に信仰をすす
めたところ』と記されていた。
途中から西南に下る細い車道もあるが、もとの道を郵便局へ戻る。
県道に出た角で、そばの家の奥様から、収穫したてのミカンを数個
お接待いただいた。
お礼代わりに、いただいたミカンを少し局員にも差し上げ、感謝
して預けたザックを受け取り、県道を西へ、宿に向かう。
近くの民家の庭先で、クロガネモチが真っ赤な実をたくさん付けて
いた。
太陽が山の向こうに落ちて冷えてきた。三渓の集落で、電動車の
奥様から千円札を1枚のお接待をいただいた。
今日の宿は、明日上がる鶴林寺の北麓、予想以上に家並みの
ある横瀬の旅館「かえで」、16時38分に着いた。
3階建ての大きな建物で、部屋もたくさんあるが、宿泊客は
私ひとりで、がらんとしている。洗濯機を借りてまず洗濯をする。
食堂で夕食をいただきながおかみさんの話を聞く。以前は、
ダム工事などに来た大企業の社員をたくさん泊めたが、今は年
老いて視力が落ち、腰も痛いのに1人でやっているので、大人数
客は断り、遍路相手に小遣い稼ぎ程度にしているという。
夕食は、ハスの茎の酢の物。焼き鮎、大根やコンニャク、卵の
煮物、切り昆布など独特。これを飲めばすぐ寝られると、40年もの
という梅酒カップ半杯のお湯割りも。夕食時と寝る前にいただき、
お陰ですぐに寝付いた。
〈コースタイム〉東横イン徳島駅眉山口6:12ー国道55号へ6:45ー
勝浦川橋北7:35ー小松島署近くのサンクス8:07~12ー18番恩山
寺8:47~9:12ー19番立江寺10:11~42ー櫛渕小11:17ー沼江大師
(昼食)12:02~33ー今山橋12:55ー星谷簡易局13:25~31ー星の岩屋
14:12~25ー佛陀石14:47~55ー星の岩屋15:12~15ー星谷簡易局
15:55~16:02ー旅館かえで16:38
(距離 33㎞、地図(1/5万) 徳島、阿波富岡、歩行地 徳島市、
小松島市、勝浦町、歩数56,500)