あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

四国遍路道ふた旅(前編)・高知その8

2007-01-20 19:19:58 | 四国遍路道ふた旅
 第15日 2006年11月25日(土) 曇
 <36番青龍寺>
 =浦ノ内湾から仏坂峠越え=



 5時20分起床、6時朝食。今日の降雨予報は、午前50%、
午後70%である。青龍寺まで打ち戻りすることにして、ザック
を汐浜荘に預け、6時35分に出る。

 まだ外は少し暗い。少し戻って土佐大橋を渡ったが、手すり
が低くて落ちそうな感じ。宇佐湾を東南に、横浪スカイラインを
進み、三陽荘の大きな建物の横から遍路道に入った。


 土佐市天然記念物になっている湿地、蟹ヶ池の横を回り、四
国霊場の小さい石仏が並ぶ道すじを進み、36番青龍寺(しょう
りゅうじ)に着く。

 杉木立に囲まれた境内、龍の彫刻のある山門から急石段を
上がり、山の中腹にある本堂、大師堂に参拝、読経する。

 山門近くに、新しくて小さめの三重塔が立つていた。



 もとの道を汐浜荘まで戻り、預けたザックを受取り、玄関で
冷茶をいただく。おかみさんは、外の階段から落ちて骨折し、
4か月間休業、最近再開したばかりとのこと。

 通りまで見送りいただき、次のカーブを曲がるまで、手を振っ
て見届けて下さった。

 前回は、青龍寺から浦ノ内湾の南側、横浪スカイラインを、太
平洋を見下ろしながら進んだのだが、今回は浦ノ内湾の北岸に
沿って県道23号を西に向かう。

 岬になっている県水産試験場の辺りで、薄日が射してきた。
次々とカーブし、視界が変わる浦の内の入り組んだ湾沿い、波
静かな海に山の影が倒影する。

 深浦漁港では、水揚げしたタイを木箱に移し、トラックに積み
込みの準備中。



 浦の内小そばまで進むと、日が差してきた。湾沿いでただ1つ
のトンネル、浦の内トンネルは、歩道がないが車の交通量は少
ない。

 トンネル手前、缶や飲物のパックなどが沢山捨てられている。
中には酒のパックもあり、飲酒運転かと疑う。抜けたところで
逆打ちの男性遍路氏と会う。須崎市内のお勧めの宿を教えて
くれた。


 立目集落に下ると、建物に「ポンカンの里立目」と書いてあり、
周辺はポンカン畑が多い。実は黄色に色づいているが、まだ青
さも残り、収穫には早そうだ。

 浦の内中そばに、工事中の手押し信号機がある。そういえば
今日は、ずっと県道を来て11時を過ぎたが、信号機は一つも
無かった。

 浦ノ内湾も西端に近づいた。次の三差路際にあったYショップ
で昼食を購入する。ここは仏坂経由の県道314号と、横浪スカ
イラインからの道に合する県道23号の分岐だが、初めての仏坂
経由を行くことにした。

 少し進んで、横浪小先の小さい社と相撲場のあるところで、丸
太に腰を下ろして昼食とする。今日のメニューは写真の3点。


 仏坂に向かって次第に上りとなり、ヘアピンカーブのところは、
県道を2回ショートカットする遍路道を上がる。セイタカアワダチ
ソウに占有された棚田の休耕田を過ぎると間もなく標高140m
の仏坂に着く。

 峠の先で県道を右に分け、杉木立下の遍路道を下ると、番外
霊場仏坂不動尊がある。

 山の中腹に立つ小さいお堂にお参りし、お堂の前のベンチで
小休止する。そばに法話道場もあり、女性が何か相談している
声が聞こえてきた。

 少し下って県道314号に合し、更に緩やかに下り神田の田園
地帯に出る。車の交通量の少ない静かな山間の道。休耕田に
コスモスがたくさん咲き残っていた。


 その先、休耕田にビニールハウスが並び、建設中のもある。こ
んなにたくさん造り、投資効果があるのだろうかと、考えてしまう。

 桜川沿いに進むと左手に、住友大阪セメントの3つのプラント塔
と大煙突が見えてきた。須崎港の北側に出て、国道56号バイパ
スをくぐり、国道56号へ。

 須崎市役所横を通過、再度バイパスと交差、ドラッグストアが
あったので入り、足に出来たあかぎれ用の軟膏を購入した。

 国道トンネルの手前を左に入り、別格5番霊場、大善寺に回る。

 本堂は、少しだけ急階段を上がる。堂内に参拝中の人が多い。
納経所の人が、今日は祖先の法要の日だという。高台なので須崎
の町並みや海の展望がよい。

 さらに、明日行く予定だった「そえみみず遍路道」は、高速道
工事で、11月20日から平成20年末まで通行禁止との情報も
教えて下さった。

 国道56号に戻り、「道の駅かわうその里すさき」で芋けんぴを
買う。前回はこの食堂でお接待をいただき、感涙したところだ。
周辺は、高速道やインターチェンジの工事が進んでいる。

 上り坂となった。交通量が多いが、角谷トンネル(420m)、
久保宇トンネル(130m)とも歩道が無く、ミニライトを付けて
通過する。高見に上がり、海を見下ろす展望がよい。

 次の安和トンネル(245m)も歩道が無い。高速道路を造る
前に、既存のトンネルに早く歩道をつけて欲しいものだ。

 JR土讃線安和駅に近い、民宿あわに16時30分に着いた。
部屋の暖房は有料、洗濯機、乾燥機は無料で使わせてもらう。

 夕食は18時から。宿泊客は、歩き遍路の京都の男性と新潟
の女性。おかみさんから、そえみみず遍路道入口でいつもお接
待していた85歳のおばあちゃんが、歩き遍路の人へあげてと
持ってきたという、巾着袋と、そえみみず遍路道の説明文をいた
だいた。

(コースタイム〉汐浜荘6:35ー36番青龍寺7:18~40ー汐浜荘(打ち
戻り)8:28~37ー深浦簡易局9:30ー高祖の旧巡航船待合室9:49
~55ー浦ノ内中11:05ーYショップ11:12~18ー横浪小先の小さい社
(昼食)11:45~12:15ー仏坂峠12:51ー仏坂不動尊12:56~13:04ー
新川橋13:44ー源蔵橋手前14:00~08ー須崎警察署14:39ーかもめ
ドラッグストア14:50~53ー別格5番大善寺15:02~21ー道の駅
かわうその里すさき15:31~40ー民宿あわ16:30

(距離 33㎞、地図(1/5万) 須崎、歩行地 土佐市、須崎市、
 歩数 56,000)
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