続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

同じ咳。

2018-01-15 07:33:50 | 漫画

 咳き込んで苦しい、どこが痛いというのでもなく、ただ、咳き込んで酸素が吸えないような状況になる。おもえば父と同じ咳をしている。


若林奮『VALLEYS』①

2018-01-15 06:58:11 | 美術ノート

 『VALLEYS』横須賀美術館に設置された作品である。
 ここを通る時の奇妙な体感。
 両脇から圧され何かが滑り落ちてくるような感じと共に、空に突き抜けるような開放感がある。
 束縛と解放の奇妙な混沌、持続する道に潜む微妙な違和感(ストレス)が不連続に出没する。
 無機的な通路は、世界(仲間)との共存を忘れさせ、孤立無援の孤独な響きを奏でる。一種の恐怖、そして自衛・・・どこまでも一人の認識を呼び覚ます空間である。

 ここを通過するときに感じるのは、共有の道でありながら《私的空間》に変移するという奇妙な体感にほかならない。
 VALLEYS、まさしく谷底は、守られているが突き落とされたような、孤独であるが開かれているような、つまり矛盾を孕んだ《個》に帰るための覚悟の実験装置である。


(写真は横須賀美術館/若林奮『VALLEYS』より)


『ぬすびと』

2018-01-15 06:27:09 | 宮沢賢治

   ぬすびと

 青じろい骸骨星座のよあけがた
 凍えた泥の乱反射をわたり
 店さきにひとつ置かれた
 提婆のかめをぬすんだもの
 にはかにもその長く黒い脚をやめ
 二つの耳に二つの手をあて
 電線のオルゴールを聴く


☆照(あまねく光が当たる=平等)は、我意である。
 乞うのは償いの座(関わり合いで罪に陥る)を統(おさめること)、それに泥(こだわる)。
 覧(見わたして)判(可否を定め)赦(罪を許す)。
 展(物事を繰り広げ)千(たくさん)の体(ありさま)を罵(ののしること)の懲(過ちを繰り返さないようにこらしめること)を告げる。
 規約は普く似た字の種(たぐい)を伝え、千(たくさん)調べることである。

 

 


『城』2862。

2018-01-15 06:15:43 | カフカ覚書

フリーダが頼んでいたことは、ただひとつだけだ。それはな、手に負えなくなった、犬のように助平な助手どもから救いだしてほしいということだ。残念ながら、おれにはその願いをかなえてやる時間がなかった。そして、おれが手ぬかりをしたばっかりに、こういう結果になってしまったのだ」


☆フリーダ(平和)は、自然のままであり、卑屈に見つめる助手(脳/知覚)から解放されるようにひたすら願っている。けれど、悲しことにその願いをかなえる時間がなかった。そしてその怠慢のために今こうしているというわけだ。