続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮『VALLEYS』④

2018-01-18 06:54:41 | 美術ノート

 道(視界)に立ち、道を見るときの感慨。
 進もうとすれば道はどこまでも在る(造られる、出来る)、しかしそれはあくまで自然との競合である。
『VALLEYS』、それは自然の猛威・歴史によって形成された形態(溝)であれば、谷=山頂であり、地上の位相を見るものである。幾重にも積み重ねられた断層は、地球の呼吸としての痕跡であり、46億年の集積の一端が『VALLEYS』ということになる。

『VALLEYS』は《個》の私的空間であると同時に世界全体の集約を提示したものでもある。『VALLEYS』における両壁のざわつき(傷痕)は闘争の痕跡にも匹敵する寡黙な証言ではないか。


(写真は横須賀美術館(若林奮『VALLEYS』より)


『春と修羅』②

2018-01-18 06:43:59 | 宮沢賢治

 いかりのにがさまた青さ
 四月の気層のひかりの底を
 唾し はぎしりゆききする
 おれはひとりの修羅なのだ
 (風景はなみだにゆすれ)


☆試みに付き、記は双(二つ)の体(ありさま)があり、推しはかる。
 修羅(わたくし)は、普く計(はかりごと/計画)をしている。


『城』2865。

2018-01-18 06:32:11 | カフカ覚書

一度などは、わたしのために光をさえぎられた書記に押しのけられたほどです。そして、これは禁じられていることなのですが、クラムが顔をあげるたびに、手をあげて自分のいることをしめしました。


☆先祖の傷痕はわたしは光であるということで先祖の書記に遠ざけられたのです。それどころか、わたしに知らせることなく手をあげることを禁じたのです。