『犬から出る水蒸気』
犬から水蒸気が出るという認識を持ったことがないが、犬の雰囲気、振動する空気感は不確かだけれども感覚としてはないこともない。犬がこちらにやって来るときの空気の揺れ、生命体の持つエネルギーの発散は辺りの空気を攪拌する。
それが水蒸気なのか・・・犬の生息、即ち有機質の酸化、エネルギーの消費、汗が空気中に気化する確率は不明であるが、確かにエネルギーは水蒸気として発散。溶解していく。
作品は固形化した泡状の物の上に泡状の突起を持った鉄板が乗り、右端にそれを下方に引っ張り込む取っ手のような物が付いている。
《犬から出た水蒸気(活性の昇華)は、上方あるいは外へ向かうが、周囲の圧(重力)により遠方にまで至ることはなく、しかも周囲の圧は変則であり一定したものではない。》という空気感の物量化(変換)である。軽い(水蒸気)ものを、重い(鉄/金属)ものに置換した表現は、鑑賞者の呼吸を止めるような衝撃と躊躇いがある。
(写真は神奈川県立近代美術館〔若林奮『飛葉と振動』展・図録より》
草地の黄金をすぎてくるもの
ことなくひとのかたちのもの
けらをまとひおれを見るその農夫
ほんたうにおれが見えるのか
まばゆい気圏の海のそこに
(かなしみは青々ふかく)
ZYPRSSEN しづかにゆすれ
鳥はまた青ぞらを截る
(まことのことばはここになく
修羅のなみだはつちにふる)
☆総て弐(二つ)の講(はなし)を混ぜ兼ねている。
納(受け入れると)二つが現れる。
化(教え導くこと)を兼ねた皆(すべて)の章(文章)は、償いと弔(死者を悼むこと)にある。
照(あまねく光が当たる=平等)を説(主張する)修羅(わたくし)です。
しかし、そうでなくても、その人を待っていただけの甲斐がありました。その人エルランガーだったのです。ご存じありませんか。クラムの第一秘書のひとりです。弱弱しそうな、小柄な人で、すこしびっこを引いています。
☆しかし、(死の)大群が待っているkとに、いつもは報いるのです。それはエルランガーです、彼を知りませんか。彼はクラム(氏族)の内密に賞讃された先祖です。先祖は弱々しい小さな集団でしたが、終わり(始まり)に、我来たりと言ったのです。